歌川国芳 奇と笑いの木版画 (前期) | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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日曜に、府中市美術館に行ってまいりました。

府中の森公園は、そろそろ桜が満開になりそうです。

お花見したいですね♪


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-府中の森公園



現在、府中市美術館で開催中の美術展は、

“歌川国芳 奇と笑いの木版画” のはずですが、何故か看板は・・・


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-歌川国芳展



英語表記で “UTAGAWA Kuniyoshi”

しかも、 「猫も頑張っています」 という謎フレーズ。

この看板だけでは、美術展なのかどうかもよくわかりません。

さすが、センス抜群の府中市美術館。

今回も期待に応えてくれそうな予感です (笑)!


さて、そんな府中市美術館に代わりまして、

僭越ながら、僕が今回の美術展の紹介を。


歌川国芳 (1797年~1861年)

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-歌川国芳



自画像なのに、背を向けています (笑)

この一枚からもわかるように、

江戸末期に、奇抜なアイディアとユーモアで人気を得た浮世絵師です。


もっとも有名なのは、

こちらの 《みかけハこハゐがとんだいゝ人だ》 という一枚。

(今回の展示にももちろん出展されています)


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-みかけハこハゐがとんだいゝ人だ



おそらくこの絵を目にしたことがない日本人は、いないのではないでしょうか。


…というくらいに有名な浮世絵作品。

『欽ちゃんの仮装大賞』 にも、

きっと大きな影響を与えた作品であるような気がします。


今なお色褪せないユーモア溢れる国芳の浮世絵は、

昨年、ロンドンのロイヤル・アカデミー・オブ・アーツで開かれた 「KUNIYOSHI」 展で、一大ブームに!

ヨーロッパを席巻した、そんな 「KUNIYOSHI」 展は、

ちょうど今、芸術の中心地・ニューヨークで絶賛開催中なのだとか。

それと全く同時期に行われる、ここ府中市美術館の国芳展。


“これは、世界が注目してもおかしくない!”


あっ!

そういうわけで、看板は英語表記にしたのでしょうかね。



ともあれ、府中市美術館の国芳展は、

ニューヨークでの 「KUNIYOSHI」 展にも、決して引けを取らない内容。

前後期合わせて225点も出展されるという、

間違いなく過去最大規模の歌川国芳展なのです!



ではでは、前期出展作品の中で気になった作品を、いくつかご紹介いたしましょう!


まずは、ド迫力系を2点。

《讃岐院眷属をして為朝をすくふ図》


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-讃岐院眷属をして為朝をすくふ図



画面いっぱいに描かれたでっかい魚は、ワニザメだそうで。

鱗一枚一枚が、渦巻きになっている不思議な怪物です(もちろん架空の)

ワニザメと波の迫力ばかりに目がいきますが、

実物の浮世絵で一番目を引くのが、カラス天狗。

画像や印刷物では決して伝わらない技法 (印刷方?) が使われています。

是非、一見のほどを。



《宮本武蔵と巨鯨》


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-宮本武蔵の鯨退治



『バカボンド』 は、たまに読んでいますが、

確か、こんなシーンは無かったような。。。

武蔵は、クジラとも闘っていたのですね。

絵から伝わってくる迫力は、相当なものでした。

思わず息を呑んでしまいます。

鯨と日本人は、こうして真剣に向き合ってきたのです。

・・・と、シーシェパードの皆様に、是非見せてあげたい一枚。



続いて、ユーモア系をご紹介。

《荷宝蔵壁のむだ書》


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-荷宝蔵壁のむだ書



「アハハ・・・落書きみたい・・・(笑)」


と思った方、正解です!

そう、これは落書きをモチーフにした浮世絵。

時は、江戸。老中・水野忠邦の享保の改革により、役者絵販売が禁止となったのでございます。


「役者絵を描いちゃいけねぇってなら、役者の落書きを描いてやろうじゃねぇの」


ってなノリで国芳が描いたのが、この作品。

実に見習いたいユーモアのセンスです。



無類の猫好きで知られる国芳の猫作品も紹介しておきましょう。

《おぼろ月猫の盛》

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-おぼろ月猫の盛



これまた遊郭の絵が禁止と言うことで、

人を猫にして描いてしまったという洒落た一枚。

それだけでもユーモラスですが、

国芳の笑いのセンスは、実に細かいところにも表れているのです。

クリックして拡大した後、手前の虎猫の着物の柄に注目してみて下さい。


なんと、小判柄 小判(笑)!



同じように、こちらの 《道外化もの夕涼み》


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-道外化もの夕涼み



一番右に描かれている化け物の浴衣の柄をよく見ると・・・


「ド」 と 「ロ」 の文字


お化けですから、 「ドロドロドロドロ…」 ということなのでしょうね。




いやぁ、他にもまだまだ紹介したい作品があります。

それくらい面白い作品が多い展示です。


しかし、これだけでは終わらないのが府中市美術館の魅力。

国芳展の会場には、

大人も楽しめるぱれたん寺子屋なるコーナーがあるのです。

(ぱれたん・・・府中市美術館のオリジナルキャラクター)


ぱれたん寺子屋には、何やら5つのスタンプが並んで設置されておりました。

一人一枚無地のポストカードをもらって、順番にスタンプを押していきます。

黄色 ⇒ 赤 ⇒ 青 ⇒ 紫 ⇒ 黒の順に押して、出来あがった図柄は・・・


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-ぱれ芳



“ぱれ踊り” て・・・ (笑)?

“ぱれ芳” て・・・ (笑)??

府中市美術館は、相変わらずのセンスです。



ちなみに、上の一枚は、僕のではありません。

あまりに自分がやったら下手くそだったので、上手い人のを撮らせて頂いたのです (笑)

自分のは、こんな感じに。。。


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-ぱれ芳



ズレまくりです汗

自分、相当に不器用ですから。



「ぱれたん寺子屋・・・あれっ、むら田は?」


そう思っている全国のむら田ファンの皆様、お待たせしました!

以前の記事 で紹介して以来、じわじわとむら田ファンが増えているようです。

むら田テラーとしては嬉しい限りです (←?)


今回、何と、むら田は、ぱれたん寺子屋の横で、


むら田屋を開業しています!!



むら田屋とは、江戸の絵草紙屋をモチーフにしたお店で、

今回の展示の図録やポストカードを、実際に販売しているのです。

2010年。むら田は、ついにビジネス界にも手を伸ばしたようです。

むら田の活躍は、誰にも止められません (笑)


僕も、むら田屋で、

まんまとポストカードを買わされてしまいました。


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-むら田屋



こちらは、国芳の数ある浮世絵の中から、

猫だけをトリミングし、レイアウトしたむら田屋でしか買えないオリジナルポストカード (100円) です。

むら田め!なかなかの商売上手です!!




というわけで、国芳の浮世絵も質・量ともに最高!

むら田の活躍っぷりも最高!!

言うことなしです。

星星星

3ツ星。

早くも後期が楽しみです!





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