やなぎみわ マイ・グランドマザーズ | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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本日は、恵比寿にある東京都写真美術館に行って参りました。
この2階展示室にて、5月10日まで行われているのが、
“やなぎみわ マイ・グランドマザーズ” という写真展。

いつもは、ぐるっとパスで入っていたのですが、
この写真展は、ぐるっとパス対象外。
そこで、普通に一般料金を支払おうとしたところ、
アトレカードを持っていたら、2割引になるという。
何てラッキーなんだ!
(注:アトレカード…関東圏内の数か所にあるJRの駅ビル・アトレで使えるポイントカード)

今日ほど、アトレカードを持っていて、嬉しかったことはありません!

閑話休題。
やなぎみわさんの作品に、最初の出合ったのは、
もう数年も前のことになるかと思います。
その時に出会ったのが、この一枚↓

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-やなぎみわ1

眼が怪しく光るお婆さんの写真。
よくよく観てみると、眼がライトになっています。
まるでショッカーによる改造人間のようです。

この写真を観た時、




この歌が、僕の脳内を駆け巡りました(笑)

その時は、まさか、この写真の中のおばあちゃんが、
実は若い女性だとは、夢にも思いませんでした。


そうなんです。
この写真は、若い女性が特殊メイクによって、
おばあちゃんの姿になったもの。
モデルとなる若い女性に、50年後の姿を思い描いてもらい、
それを、やなぎみわさんが具体的にビジュアル化して写真に撮ったシリーズの一作。

この “マイ・グランドマザーズ” と呼ばれるシリーズは、
2000年から発表されており、現在までに26作品作られているそうです。
そして、その全作品が一挙に公開されるのが、今回の写真展。
“マイ・グランドマザーズ” の約8年間の集大成ですね。

何となくですが、
「写真=一瞬を切り取ったもの」というイメージがあったのですが、
やなぎみわさんの写真作品は、そうでありません。
作品世界が、実に細かく作り込まれているのです。
短編映画一本分が、写真一枚に凝縮されている感じと言いましょうか。
とにかく、一枚一枚の作品に観応えがあります。

明るい50年後もあれば、
どこか暗い50年後もありました。
単なる未来への願望だけでなかったことが印象的でした。

しかし、それよりも感じたことは、
50年後どんな姿になっていても、
モデルが “女性” を捨てていないということ。
たぶん、これを男性バージョンでやったら、
皆が皆、つまんないおじいさんになってしまうのでしょうね(笑)。
そこに、“女性” の強さ・誇りのようなものを感じました。
そういう意味でも、女性にこそ観て頂きたい、写真展です。


ちなみに、男性代表として、
僕が気になった作品を,3点ほどご紹介。

“マイ・グランドマザーズ” シリーズのその作品のほとんどは、
やなぎみわさんのオフィシャルサイトで観ることができますので、
そちらをご覧下さいませ
http://www.yanagimiwa.net/grandmothers/index.html

《AYUMI》
不思議な世界観もさることながら、
AYUMIおばあさんの寝具と襖とのコントラストが絶妙でした。

《ERIKO》
ERIKOおばあさんのお墓のデザインは、秀逸だと思いました。
是非、エビちゃんや押切もえも、将来、このお墓を作って欲しいです。
ただ、親族は墓参りする時、複雑ですねぇ。。。
絶対、子供がここで遊びますし。

《YOSHIE》
凄く温まるエピソードです。
しかし、僕は長いこと、芸人をやっていましたので、
YOSHIEおばあさんの目線ではなく、
どうしても舞台上の芸人の目線でこの作品を観てしまいます。
お気持は大変嬉しいのですが、
正直、こんなおばあさんがいたら、ネタをやりづらくてしょうがない。



中には、“サイトでも作品が見られるじゃん” と思った方もいらっしゃるでしょうが、
是非とも、大きくプリントアウトされた写真作品を、生でご覧頂きたいと思います。
おそらく受け取る印象は、だいぶ違うはずです。
男の僕ですら、感じ取るものが多かったこの写真展。
女性の方なら、もっと何かを感じ取って頂けるのではないでしょうか。
皆様は、どのおばあさんの姿に、一番共感を覚えるのでしょう??

ちょっとだけ、会場が狭いかなぁという気もしたので、2つ星。
星 星