Tが教えてくれたこと | 雷人の部屋〜催眠術師/メンタリストが見る潜在意識の世界

雷人の部屋〜催眠術師/メンタリストが見る潜在意識の世界

ココロとカラダ、ときどきタマシイの話。

人生の質を決めるのはマインド、つまり心の持ち様だけである。

僕の友人にTという男がいる。
マジシャンとして食えないときに、バイト先で知り合った。
ちなみにこのときのバイトというのは、某ゼネコンが相手で、関東一円の拠点のPCリプレイスメントというものだった。
つまり古いパソコンと新しいのを入れ替え、データを移行し、ネットワークにつなぎなおすという、少々PCとネットワークの知識が無いと出来ないものだった。
幸い僕はパソコンを自作したりしていたので、糊口をしのぐためにこのバイトにありついたのだった。

当時の最新のOSはWindowsXP。携帯だってスマホなんてものは影も形もなく、メールをするのがやっとという時代。

さてこのTという男、PC、ネットワークの知識ともにゼロ。というかマイナスといっても差し支え無いほどだった。

「OSって何すか?」
「インストールって何すか?」

とまあこの程度の知識。
当然PCなんて触ったことも無い。
じゃあ何でこの仕事応募したんだよ! とツッコミ入れたくなった。

ところがこの男、とにかく明るくて前向き。
仕事出来なくても失敗しても、冗談を言ってみんなを笑わせていた。
堅物のマネージャーも「あいつはしょうがねえなぁ」みたいな感じで、目をつぶっている感じだった。

そのうちにスキルもついてきて、最初は1台3時間くらいかかっていたのが、最後には1台30分、しかも4台同時並行で出来るくらいになっていった。

契約が終わる頃には戦力としてもムードメーカーとしても、チームに欠かせない存在になっていた。あの役立たずだった男が。

その後Tは身につけたスキルを元に、SEになった。
と、思っていたら急に辞めてインドを放浪。
帰国後に沖縄で飲食店を始めた。
この店も3年くらいで店じまいして行けなかったのだが、結構繁盛していたそうだ。
その後はソーラー発電プラントに手を出したりしたそうだが、詳細は知らない。

でも何をやっても楽しんでいたあいつは、今も人生楽しんでるに違いない。

そういえば同じチームにTより少しだけスキルがある人がいた。
でもその人は後ろ向きで人生にいじけきっていた。
言いたくは無いが、最後までチームのお荷物だった。
その人がその後どうなったのか、全く知らない。
でもその人が幸せになっている姿を、どうしてもイメージ出来ないのだ。

人生なんとかなると思うと何とかなるし、前向きで明るくしていれば、周りの人間が助けてくれる。
言い古された人生訓かもしれないが、結局のところ、本当のことはシンプルなのである。

また久し振りに飲んでみたいものだ。