ある方とプリンを食べた時にその方がプリンの思い出を話してくれた。
その方が中学卒業の時にクラスメイトの妹さんが手づくりプリンでお祝いをしてくれたそうだ。

遊びに行く時には妹さんも一緒に行っていたので仲が良く、卒業式の日に生クリームやいちごでデコレーションされた可愛いプリンを作ってくれて3人で食べたという。

「武藤さんは何かプリンの思い出ありますか❓」と聞かれた。


私もプリンは大好きだがその方の思い出のように美しい思い出はない。

でもプリンを食べる時に時々思い出すОさんの思い出がある。


会社勤めをしていた時に私より4歳位年上のОさんがいた。

噂ではどこかの会社の跡取り息子で、しばらく外を体験させたいという親の意向であずかっているらしいとのことだった。

どこの会社かは誰も知らないのか❓言わないのか❓で定かではなかったが主任や部長たちの対応からたぶん本当だったような気がする。

そんなことを鼻にかけることもない優しい人なのだが、驚くほどに世間知らずで子どもなのだ。


子どもが食べ物をこぼしたり落としたりするのはよくみるが、Оさんは大人なのによく食べ物を落とす。


主任のAさんが接待ゴルフのお土産でプリンを持ってきてくれた。

不在の人の分は蓋を開けずにデスクに置いて、主任AさんとОさんと私の分を蓋を開けてデスクに置いた。

お茶を入れて戻ると、Оさんが自分のデスクの前で呆然と立っている。

見るとデスクの上にはひしゃげたプリン。

私をみてОさんが言った。

「このまま上の方だけすくって食べて大丈夫かな❓」

「やめた方がいいですよ。またなんでひっくり返したんですか❓」

「まなみちゃんが蓋を開けてしまったから。」

(えー😲わたしのせい❓😱)

と思ったがОさんにそんなことを言っても子どもの喧嘩みたいになるだけなので言わなかった。

大人な主任は自分のプリンをОさんに譲った。

「俺は昨日家族と食べたからいいよ。」

とОさんにプリンを渡してくれた。


プリンの前はたい焼きを落とした。

取り引き先の方が、有名なたい焼き屋さんで買ってきて差し入れしてくれたのだ。

その時もОさんは、

「まなみちゃん見て❗泳げたいやきくん😊」

と手に持ったたい焼きを空中にヒラヒラさせ、余計なことをして落とした。

その時は3秒ルールを使って、落ちたたい焼きをОさんに食べさせた。

3秒ルールとは、床に落ちてから3秒以内に拾い上げればバイキンはついていないというものだ。

それをОさんに説明して食べさせた。


食べ物を落とす以外でも驚いたことがある。

Оさんと2人で会議に使う資料をとじる作業をしていた時のこと。

「まなみちゃんは将来について考えたりする❓」

Оさんが聞いてきたが、会議まで時間もあまりなかったので話が盛り上がらないように、

「あまり考えませんね。」

と返した。

「そっか。僕は大人になったらさぁ、・・・・。」

私は手が止まるほど驚いた。

(えー😨まだ自分は大人じゃないと思ってるんだ)

あまりにも驚いてしまい、Оさんの将来の話は全く耳に入らなかった。

私はОさんに言った。

「こんなことを言うのもなんですが、Оさんはもう大人ですよ。どちらかといえばおじさんというものに近い大人ですよ。」

私としては(いいかげんに目を覚ませ❗)という感じで言ったのだが、Оさんは「そっかぁ😄」と照れ笑いしていた。

どこの会社か知らないが、この人が継いだ会社ってどうなっちゃうんだろう❓と心配になった。


本当に時々プリンで思い出すОさんの話。