(これは、本日2025年7月29日に書いた詩です。)
『熱波と病院』
猛暑の夏の日
太陽がジリジリと照り付けるそんな日でも
僕らは主治医の診察を受けに行く
日焼け止めを塗り
帽子を目深に被り
大きい駅から歩くこと二十分
病院に着くとエタノールで両手を消毒
備え付けられた機械で体温を測り
異常が認められなければ中に入れる
病院は大げさでなく天国のような涼しさ
汗が一気に引いてゆく
今日も無事に着いたことが嬉しい
診察までの待ち時間は
昔はとても長かったけれど近年は改善された
情報機器や事務機器の進歩のおかげだ
「八十五番の方、どうぞ」
と言われ、診察室に入る
「こんにちは」
「はい、こんにちは。調子はいかがですか」
「まずまずです」
「なにか困ったことはないですか」
「はい、大丈夫です」
「薬は飲めていますか」
「はい、飲んでます」
「では、いつもの薬を出しておきますね」
「ありがとうございます」
僕の、現在の主治医は滅多に診察を休まない
行けば、必ずと言っていいほど
穏やかな笑顔で迎えてくれる
頼もしい先生だといつも思う
診察が終わると会計、
それが終わると別棟の薬局だ
薬局では待ち時間を教えてもらえるので
もう一度、病院に戻る
売店でパンやおにぎりと飲み物を買い
休憩コーナーで食べる
とても美味しいランチではないけれど
ひどく不味いランチでもない
値段相応の味だ
割とゆっくり食べてから
テレビを見てぼうっと過ごす
トイレに行きたくなったら行く
外は熱波がものすごいので病院の中で過ごすが
春や秋の良い季節には
花壇や木々を見て写真を撮って回る
教えられた待ち時間が過ぎると
僕は薬局に行き、薬をもらう
これで今日の任務は終了、
また、地獄のような暑さの中を二十分歩いて駅に行く
著者・霧島葵(53歳)
著作年月日・2025年7月29日
(C)Aoi Kirishima.