春に咲く小さな青い星の花 オオイヌノフグリ

 

 

一番好きな草の花の名前を挙げて下さいと言われたら、じぶんは「いぬふぐりの花」と答えるだろう。観光地で有名な茨城県の国営ひたち海浜公園のネモフィラと同様の「瑠璃唐草(るりからくさ)」の別名も持つ「星の瞳」という呼び名もある。

 

名前の由来

「イヌノフグリ(犬の陰嚢)」という名前は、実の形が犬の陰嚢に似ていることから付けられた。オオイヌノフグリは、日本在来のイヌノフグリより花や株が大きいため「オオ(大)」が付いている。

 

🌱 いぬふぐり(オオイヌノフグリ)の特徴

分類:オオバコ科クワガタソウ属

原産地:ヨーロッパ(日本には明治期に帰化)

開花時期:2〜5月

花の大きさ:直径7〜10mmほどの小さな青い花

咲き方:日が当たると開き、曇りや夕方には閉じる一日花

姿:地面を這うように広がり、春には水色のカーペットのように群生することも

 

道端や公園、畑のあぜ道、河川敷と言った、日当たりのよい場所で、野に咲く「草の花」である。花瓶に生ける訳にもいかない。ただ足元にある草として、春の日に咲いている。

 

💐 花言葉

忠実・信頼・清らか

これは学名 のVeronica が、キリストの汗を拭ったとされる聖女ベロニカに由来するためだそうだ。

 

早春に、まだ寒風の中で咲く梅の花や、桜花爛漫のソメイヨシノのサクラ花も確かに良いが、ただ誰とも知られず春の野に咲く「いぬふぐりの花」は可憐だ。よく見ると、花びらは4枚で、青い部分には細い縞模様が入り、中心が白く抜けるように見える特徴がある。とても小さいのに複雑な色合いを持つ、繊細な花だ。わたしはそこに小さな宇宙を感じる。

 

余談だが昭和のコミック本に、「みつはしちかこ」の「小さな恋のものがたり」という叙情漫画があった。チッチとサリーの高校生の恋愛物語であるが、或る時、サリーのライバルの岸本くんが、チッチと好きな物の名前を挙げる名前づくしの遊びをするなかで、ふたりが上げた、花の名前が「いぬふぐりの花」だった。

 

自分は春の日の野にこの花を見つけると、また一年が経って、春が巡って来たのだな、生きていて良かったな!とふと想う。

 

春さんぽピンクハート