クマオはこれまでの誰よりも私に嘘をついた回数が多い。

 

それなのに何故か私はクマオを誰よりも信頼してると心から言えてしまう。

 

騙されても騙されても、私はクマオの言うことをすぐに信じてしまう。

 

「ソウルメイト」「恋人を超えた存在」「りこは他にはない存在」。クマオのこれらの言葉は

 

私の心を溶かしていく。しかし、同時にどこかで危険を知らせるアラームがなる。

 

だめだ。簡単に信じちゃ。またイタイ目にあってしまう。

 

私は気持ちを整理して敢えて冷静にクマオに返信した。

「私の願いは、クマオさんが彼女と別れることでもなく、私たちが絶縁する選択をすることでもありません。

一緒にすごした8年間のように、これからも友達として楽しい時間を共有していきたい、旅行もしたい、と

思っています。私のことが嫌いになって別の彼女を作ったというなら私はこんなことは願いませんでした。

今、この願いが叶いそうな距離にいながら、現実には叶わないことに直面して心が折れています。

まだ結論が出ません。また連絡します」。

 

何度も何度も読み返して少しでもクマオを咎めるワードがないか細心の注意を払い、

 

私は送信ボタンを押した。

 

クマオからはすぐに返信がきた。

「今までりこ100%だったのがそうじゃなくなったからか。旅行に行けないからか。」

 

この返信に私は戸惑った。クマオは咎められていると思っているのか。