その日は 、終始クマオの買い物に付き合った。
クマオの買い物は時間がかかる。買うと決めてから、ひたすら色や形で迷う。
何度も何度も試着してはチェックし、「どう?」と尋ねる。
私は辛抱強く付き合い、本気でアドバイスする。
そしてやっと決断できて購入したものを、いち早く女とのデートで着るのだ。
私は何をやっているのだろう。その日は特にそう思えて情けなかった。
涙がこぼれそうになる。クマオに見つからないように私は涙をこらえる。
もし、クマオに気づかれたら、そんな辛気臭い私のことをきっと面倒だと思うだろう。
そう思われたくはなかった。
しかし、いつもの店でお酒を飲み、少しリラックスしてくると、未熟な私はやはり
我慢できなくなっていた。