「お腹痛い〜!」
常識に縛られ、べき!の世界で
生きてきた母から、
最後にまさかこんなに笑わせて
もらうなんて思いませんでした。
きっかけは父の天然な一言でした。
それが火種となって次々に皆の肩が
震えだして、お焼香できない⁈
さすがにお経に心が鎮まりました。
すると父がトイレへ。
…
…
あれ、帰って来ない
心配して弟が様子を見に行くと
お腹の具合が悪くなったらしい
とのこと。
朝、気づいたら私の分まで食べ
牛乳もおかわりしてたから
仕方ありません。
初七日法要のお焼香の順番は
ちょっと狂ったけれど
無事お花入れへ。
お花入れ準備の最中再度トイレへ。
あれ、また戻って来ない
これまた順番飛ばして弟から…。
とうとう最後の一花…
あれ、まだだ
また仕方ないと、斎場へ。
しばらく到着しない喪主の父
結局、位牌は私が、遺影は弟が
持つことになりました。
ところが、
気づくと弟が位牌を脇に抱えてるー
「ちょっとちょっと持ち方違う!」
「書類じゃないんだからー!」
再び弟が「やばい!やばい!」
って。
見れば、
弟の靴底がパックリ半分外れて
パカパカ鳴ってるのです
(仕事柄普段革靴は履かず、
数年ぶりだから劣化したらしい)
音がしないように摺り足で歩く。
でも、油断すると再びパカパカ
すると今度は
また弟のスーツの後ろ割れ目が
破れてるー
何年も着ていなかった礼服。
その間に太ったって。
度々のお辞儀で、ピリリと…。
最後は私。
娘が用意した焼き芋が
どこを探しても見つかりません!
(翌日の昨日弟の車内で発見)
でも、会館の担当の方が、
母の好物の話を覚えていて
ホカホカの焼き芋を用意してくれ
それを持たせてあげられました
無理に笑顔で送ろうとせずとも
笑わされることが多すぎて…
やらかしたのは父と弟と私。
母が絶対がっかりして怒り悲しむ
ような失態続きの葬儀でした。
でも、これは
家族の涙が苦手だった
元祖ロッテンマイアの母が
皆を一つにして朗らかに
笑わせてくれたのかもしれません。
幼い頃から、苦労続きだった母が
握りしめていた思いを全部
手放してリセットできる、
そんな戒名をつけてほしいと
弟がリクエストしたらしいから。
母はきっとこんなドタバタを
笑い飛ばせるようになって
天に帰っていったんだと思う。
ありがとう
おめでとう


