わたしは少しだけ緊張しながら返信しました。
『行ってほしい場所って、どこですか?』
送信すると、すぐに既読が付きます。
スマホを握ったまま、何となく落ち着きません。
デートかな。
それとも、ご両親と会うのかな。
色々想像してしまいました。
少しして返信が届きます。
『実はですね姉の家なんです😊』
わたしは思わず画面を見つめます。
え?お姉さん?
一瞬意味が分かりませんでした。
さらに続きます。
『姉夫婦と、小さい子どもが二人います
前に彼女ができたって話をしたら、今度ぜひ連れておいでって言われました😊』
その文章を読んだ瞬間、胸がじんわり熱くなりました。
お父さん、お母さんだけじゃない。
お姉さんにも、もうわたしの話をしてくれていたんだ。
まだ付き合って、それほど時間は経っていません。
それなのに、家族に紹介しようとしてくれている。その事実だけで、佐藤さんがどれだけ真剣なのか伝わってきました。
でも、同時に、違う感情も湧いてきたんです。
子ども。
その言葉を見た瞬間、胸の奥が少しだけ苦しくなりました。
わたしは子どもが好きです。
だからこそ欲しい。
でも今のわたしには、「授かれるか分からない」という現実があります。
子宮内膜症。
年齢。
境界悪性だったこと。
色んなことが頭をよぎりました。
小さい子を見るのが辛いとか、そういうわけではありません。
むしろ可愛いと思います。
でも
「もし自分には授からなかったら」
そんな考えが、ふと頭をよぎることがあるんです。だから少しだけ不安になりました。
わたしは、ちゃんと笑えるかな。
自然に接することができるかな。
そんなことまで考えてしまいました。
次回は、わたしが不安な気持ちになっている時に佐藤さんから思いがけない言葉を掛けられます。
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