砂浜を歩いていると、ドッジボール位の大きさの赤い丸いものに気が付きます。


私はそれを拾って、手に取るも、それがなんなのか、よく分かりません。


赤というより、朱色のそれは、すこし温かくて、柔らかくて蠢いているようでもありますが、こんな形の生物には思い当たりません。


(今回の私の知覚は、ぼやけているな。バイ・ロケーションタイプらしいというか、なんというか、かなり抽象的で、体験もファンタジーっぽい。


しかたない、今は意味が分からなくても、判断せず、記憶だけしておこう。)



そうして、それをまた地面に戻して歩き出すと、気づくと場面が変わり。


私の姿は、ローカル1のそのままに、服装は細身のパンツスーツを着ています。


薄いグレーの春秋兼用のスーツにテロッとした素材の、ワインレッドのシャツを着こんでいます。


髪の毛は後ろで一つに束ねられて、ごく普通の日本人女性の格好。


スーツも実際に自分が持っているものです。



頬を冷たい物が打ちます。

牡丹雪が降っていました。雪の結晶


(え?雪?今10月で、いくらなんでも早くない!?)



周りを見渡すと、荒涼とした風景が広がり、被災直後の街並みが広がります。


ビルも傾き、家屋が崩れ、電柱もなぎ倒されていますが、そんな中、ヘルメットをかぶった、50代ぐらいの男性がなにか焦って動き回っているのが目にとまります。


(…この男性は、被災では生きていたが、その後の避難所生活開始直後に亡くなった男性だ。

動きまわれる体があるからと、無理をして、結局家屋の倒壊に巻き込まれて亡くなっている。)



なぜか、そう、瞬間的に私はそう思い。


相手に近づきます。


私「あちらの公民館へ支援物資が十分届けられ、誰もがもらえるように整っています。


  手伝いに駆けつけている人達も大勢いますよ。


  一人で頑張らずに、まず、そちらへ応援を要請してはいかかですか?」


男性「え!あ、そうなの!?助かった~!」


(この男性のガイドさん、お願い。)


心の内で、そう呼びかけると、どこからともなく、公民館が出現し、男性は瞳を輝かして、いそいそとそちらへ向かいます。


思わず、私はその男性の腕を掴み。


私「あなたのお名前は?」


男性「加藤 守といいます。それじゃ。」


そのまま男性が通り過ぎるのを見守り。


私はため息をついて、その場を後にします。



先ほど海岸で一緒にいると感じた男性の存在は私には知覚できていません。


そのまま、牡丹雪が降りしきる中、ガタガタになった、街中を歩いていきます。


そのうち、かなり太った男性が汗をかきながら、歩き回っているのが目に映ります。


茶色の和服の上に、紺色の羽織。そして、白いマフラーを巻いて、手に数珠を握り、なにか必死にブツブツ言っています。

顔はよく見えませんが、スピリチュアルカウンセラーの「江原○之」さんの様です。


そうして、どんどん人の気配の多い方へと歩いていくと。


最初に私が見下ろしていた、福島原発の側にいきあたります。


大勢の人が、ざわめきながら、遠巻きに原発を見ています。


その口々にしている言葉を拾うと、こんな感じでした。



「メルトダウンが…。」


「どういう事だ、聞いていた情報と違うぞ…。」

「結界を作るんだ。」


「原発内の時間を止める。」


「近づけない。」



どうやら、私がいる、この場所は。

現在の福島ではなくて、2011年3月12日ぐらいの模様です。


(時間を飛び越えて過去へ来てしまった、という事か…。


 どおりで、福島原発に取り巻く感情が生々しく大量にあるわけだ。
 
 さて、どうする?)



フッと意識が遠のきます。


天空から歌声が聞こえてきます。音譜


天使が6人空中を旋回しながら、金色の光の柱を降ろしています。ダウン


「ヘキサゴンッ!」


(…あれは、私か?それとも…。)


脳裏に映像が浮かびます。


先ほどのグレーのスーツに身をつつんだ私が、被災地の人へおにぎりを渡しています。


(まだ、イレブン・スター☆を立ち上げる前は、あぁやって、一人一人、レトリーバルをしていたんだった…。

 こんなペースでは埒があかない、と焦りながら…。


 もう、亡くなって、迷っている人は、ほとんどいない。


 あれから、ずいぶん、経ったんだな…。)



場面が変わります。


暗闇の中、みぞれ交じりの雪が、空から斜めに叩きつけられながら。


黒い水の中に両足を突っ込んで膝をつき、天を仰いで、白いドレスを着た私が泣いていました。


背中にあるその6枚の翼も、髪も、瞳も真っ黒になって、涙を流しながら、悲鳴を上げていました。


そこに、黄色の光がフッと現れ、私を包むと、その姿は掻き消えました。



その情景を、私は上空から俯瞰しています。



気付くと、私は金髪のセミロングの天使の姿をしており、背中に4枚の翼をはためかせながら空中にホバリングをしており。


すぐ側に淡い金色の光の大きな玉が見えます。


それが、大天使:メタトロンさんだと、私は気付いています。



私「…少し、思い出しました。


  今の体験は、わざと生々しく、私に体験させたのだと。
  私が恐慌状態になるのを、見届けてから、ミカエルは私を救いに来ている。


  へミシンカーは通常、あまりにひどい体験はもっと違った形でソフトに認識されるのを、あえて、そのまま、私に知覚させている。



  私には、少しだけ、予知能力がありました。


  …震災が起きる、4ヶ月前です。


  いつか、大きな出来事が起きる。
  少しでも、素質のある者は、能力を伸ばして、それに備えさせたい。


  その、要請に、私は応えました。


  あれほどの、災害が起きるとは、さすがに思いませんでしたが。


 
  私自身、過去の自分の体験が、あまりにみじめで…。


  これを埋もれさせるのは、惜しいとも思っていました。



  私は、さみしかったのです…。



  …成長させるプロセスは、私にブログを書かせる事。


  それによって、私のヘミシンクの能力を飛躍させたのですね。


  そうして、今の私がある。


  全て何者かの計画の内なのでしょう。
 
  そして、それに、私自身も了承しているのです。」



私が金色の玉を見ると、ふんわりと人の形に見えます。


エノク師匠がほほ笑んでいるようでした。


その時、ゴーン…ゴーン…♪と鐘の音が響き渡ります。


ローカル1の私の室内では、いつものメタ・ミュージックが流れています。


『The Music of Graceful Passages』のラストの曲。


荘厳な雰囲気の漂う、讃美歌が子供たちの声で清らかに歌われていきます。



私「あなたは、私。


  私が何者になれるかは、分かりませんが。


  私にできる事をしてみるつもりです。

  今回は、過去の映像を見せているのですね。


  そして、無数に分裂した私が、すでに何かをしているようです。


  それでは、ここにいる、私は何をしましょうか。


  では、ガイア意識と繋がってみましょうか…。」



私が瞳を閉じると。



『ただ、在る』という意識だけが流れてきます。


それは、素の、モノ。


表現が、本当に、『ただ、在る』としか、言いようのないモノでした。


先ほどの、原発に取り巻いていた、人間の恐怖や疑念の思念を受けて、どう思うか、とか。

人間が大量に死んで、大地が、どう感じているか、とか。


放射能が漏れて、地球が怒っている、とか。


そんな人間の物差しとは、まるで異なる。


何も、なく。そして、ただ、在る。


それだけ。



私「人間の思い込み、ですかね…。


  大地が怒っているとか、何か特別な災厄を引き受けているとか、そんな感覚はまったくありませんね。


  これを朗報と受け取るか、私をインチキのキチガイと思うかは、読み手の受け止め方次第でしょうね。
 
  人間は、愚かで、愛しい…。


  そう、強く感じますよ。


  上から目線だと言われちゃいますかね?


  でも、そう、思うのです。


  愚かで、愛しいと。」


すぐ側の金色の光がフワリと光を強めたかと思ったら。

ガクン、と私の意識はローカル1へと引き戻されました。


ちょうど、メタ・ミュージックが終ります。

灯りをつけると、時刻は11時20分。

今日の合同レトリーバルは、これにて終了の模様です。


私はトイレに行って、再びベッドに戻ると。

今度は共同探索へと向かいます。