私「よし、それじゃ、久々に背中に乗せてもらおうか!」


ユ「イエス、マイ・ロード!」


と、二人の体から光が溢れだすと、一瞬後に、灰色がかった、青いウロコをもつ、西洋風のドラゴンが目の前に現れます。

私はブルードラゴンの黒いコウモリのような大きな黒い翼の根元に空中を滑空してするすると移動します。


ふと見ると、私の髪は金髪のセミロングのウェーブヘアで、瞳の色も金色になっている模様です。

背後を振り返ると、純白の大きな4枚の翼が背中に生えていました。


以前、ルファさんが現れて、エネルギーを受け取ったら、意識体が金髪の女性に変化していたので。

今度はi神さんからエネルギーを受け取ったので、さらに翼が生えた模様です。


(…ツインの翼が生えている。

 そういえば、すっかり忘れていたけど、私って天使だったっけ。

 自分でも飛べるんだから、彼に乗せてもらわなくても移動できるんだな~。

 どうしよ?)


私「ユアンさん、とりあえず、親父にアバラ折られたあたりからレトリーバル行こうか?」

(↑注:大げさに言ってますが、実際には、中学の時に何度か肋骨にヒビが入った程度です。)


ユ『いや、今回は君の女性性のレトリーバルだ。もっと時間を遡る。』


彼の姿はドラゴンになっていますので、声というより、思念波で応えてくれています。


私「らじゃ。」


彼の背中に乗ったままでいると、グルグルっと周りの光景がグニャグニャと変わります。

オレンジやピンク色の光の玉が現れては消えていきます。



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叔父「しんじゅはまるで赤ずきんだな。」


そこは母の在所で、ちょうど法事が終わった所で、私に声をかけているのは母の妹の夫。

昭和58年5月の夕方時に移動し、私は子供時代の私を見下ろしていました。


私「え?何?」


叔父「赤ずきん。知ってるか?」


私「知ってるけど。絵本の話でしょ?」


叔父「そう、絵本の赤ずきん。

   子供向けの童話だが、そこには卑猥な意味が込められているのさ。

   若い娘に対しての警告。おおっぴらには言えない大人の事情という奴だ。」

   

私「ん?どこが?ヒワイって何?」 


叔父「そうして察しの悪いところがまるで赤ずきんにそっくりだと言ってるんだ。くくっ。」


私「おばあさんのお見舞いに行くのに、オオカミさんに騙されちゃう話でしょ?」


叔父「そうそう、婆さんの所に行くのに、情報を与えて先回りさせてしまうのさ。

    男は狼なのに。くくっ。知ってるか?」


私「何?ピンク・レディーの歌?もう何年も前に解散しちゃったじゃない?」


叔父「お前は小学4年にもなるのに、本当に幼いな。

    あ~あ、こんな田舎にこの俺が出向いてやったんだ。

    酒も出ない、綺麗どころの一つもない、退屈でつまらん。

    せめて、玉露でも出しやがれってんだ。

    しんじゅをからかうことぐらいしか余興はないのか。」


私「玉露って、すんごい高いお茶のことでしょ?

  それって必要なの?綺麗どころって?」


叔父「お前じゃない事は確かだ。

    H(注:私の姉)でもいれば、もう少し楽しめたんだがな…。

   Hは今中学2年か。あいつはいい。色も白くて、頭も利口だ。

   あの年で、あの色気。将来化けるぞ。

   上玉だ。男をたぶらかす、魔性の女になるだろう。

   あれは、100人に一人、いや、1000人に一人、二人いるかどうかの美貌だ。

   …だが、利発すぎる。」


私「お姉ちゃんが来ても、お酒は飲めないでしょ。私と同じ子供なんだから。」


叔父「しんじゅ、お前も不憫だな、あんな姉を持って。

    アレに比べれば、小石もいいとこ、十人並み。

    チビで色黒で、愚鈍ときている。

    …今まで気づかなかったが、こうして別々でよく見てみると。

    しんじゅもいいものを持っているな。」


私「え?いいもの?」


叔父「…あぁ、叔父さんが悪かったよ。

    金魚のフン改め、赤ずきんちゃん。

    田舎育ちのお前らの母親にしては、よくやった。

    俺の好みからは、ちょっと育ちすぎているが。

    体も小さいし、まだ生えていないだろう。」


私「育ちすぎ?」


叔父「パイパンを舐める事が俺の夢だ。

    今晩、子供のお前を叔父さんが大人にしてあげるよ。

    家に泊りにこないか?家には誰もいないから、遠慮はいらないぞ。」


私「えぇ~、おばさんもIちゃん達(いとこ)もいないんじゃ、何して遊べばいいか、分からないもん。

  つまんないよ。」


叔父「叔父さんが遊んであげるから。大人の味を味あわせてあげる。

    ご飯は外食すればいいし、贅沢なものを食べさせてやるよ。」


私「でも、急にお泊りなんて、お母さんにも言っていないし。」


叔父「いいから、今晩家においで。一人の方が都合がいいから。大人の遊びを教えてあげる。」


私「花札とか?叔父さん強いもん。私お小遣いそんなにないよ。ご馳走してもらうのも悪いし。」


叔父「叔父さんの所に遊びに来てくれるだけでいいよ。

    お小遣いもたくさんあげる。

    しんじゅにご馳走してもらうのはこっちの方だしな。

    よし、そうと決まったら、さっそく出かけよう。

    こっちについてから、自宅へは叔父さんから連絡してやる。

    さぁ、おいで。」


そうまくしたてると叔父は私の手を掴んで母の在所を出て、自家用車を置いてある所へと二人で向かいます。



(…これは、本気なんだろうか…。胸が悪い。冗談であって欲しい所だが…。

 このまま連いて行ったら、マジでヤバかったんじゃないか?自分。)


私「いつまで待てばいいんだ?

  顛末を知っているからいい様なものの、見ていて気分が悪いぞ。」


ユ「もう少し。道路に出る手前で君は立ち止まる。

  そこでレトリーバルをしてあげて。」


私「あぁ。」


いつのまにか人間の姿に戻ったユアンさんがそう言い置くと、どこかに姿を消しました。


私は、子供時代の自分の後を着いて行きます。


道路に出る所で、叔父はいったん、私を置いて、自分だけ一足先に車に向かいます。


子供の私は、誰かに呼ばれたような気がして、背後を振り返ります。


私は、私を抱きしめます。


私「しんじゅ、無理しなくていいのよ。

  あなたは、あなたのままでいいの。

  人と比べる必要はないわ。

  大丈夫、ありのままのあなたを受け入れてくれる人が、必ず現れる。

  さぁ、あなたはかわいい女の子なのよ。

  今夜は、お友達と天体観測の約束をしているでしょう?

  家に帰って、きれいなお月様を眺めて、楽しんできてちょうだい…。

  星空を眺めて、無邪気な子供時代を楽しんで…。

  愛しているわ…。」


金髪に金色の瞳をした意識体の私が、小さな体の女の子をそっと抱きしめます。


子供時代の私が、ぼうっとした表情でこちらを見ています。


すると、急に背後があわただしくなってきました。

私はそっと、空中に浮き、その様子を眺めています。


私が隣の家のクラスメイトと天体観測の約束をしていることが分かり、母から在所へ電話が入った模様です。


普段は温厚な母の弟のお嫁さんが、慌てて私の手を引っ張り、いますぐ家に帰るようにと促しています。

叔父が戻って着て、私を車に乗せようとしましたが、断固として断り、私は帰宅することになりました。


(…ここらへんのやりとりも、ガイドの計らいがあったのか…。

 普段温厚な叔母さんや、お母さんがすごい勢いで私を叱り飛ばして強制的に帰宅させている。

 …まぁ、もしかしたら、女の勘で、この叔父を警戒していたのかもしれない…。


 この叔父の嗜好も、辟易するが、この性癖に気付かず、子供の私は懐いているな…。

 多分、日常的なやりとりだったんだろう。

 意味が分からずとも、子供は無意識に傷ついているものなんだな…。


 こんなレトリーバルもあるのか…。

 しかし、身内を性欲の対象にするなんて、しかも、子供相手に…。

 本当に異常な環境だったんだな。

 大丈夫なのか、私のいとこ達は…。)


ふと、気づくと側にユアンさんがいます。

彼が何かと段取りを付けてくれていた模様で、すこし疲労した顔をしています。


私「ありがとう。」


ユアンさんは、私をそっと抱きかかえました。

私たちの周りの景色がグニャリと歪み、オレンジ色とピンク色の光の中にいます。


過去から現代へと移動しているようでした。