爪を磨き心磨きてこれよりのビッグウェーブの夏に備える
世は夏のショーケースには水着ありその目映さに圧死するような
我を見よ、我を愛せよ。タレントの水泳大会痛々しくも
刺すような寒色系の花柄は読みとりやすき無言の言葉
じんわりと油滴のように纏い付く夜気押しわけて油買いにゆく
虫除けのブルーライトに照らされていつものスーパー夜に浮かび立つ
ピカピカの赤いクレーン車並びいて空は水彩絵のあわき水色
林立するビルは突然わが胸に危うきものを仕掛けてきたり
ありがちな欲望よ某氏と出会ってしまうギラギラした町の昼過ぎ
ひ弱さはあれど真夏の誕生日にサマーセンスの花を賜る
ここは君のお膝元と聞きたるが静かに水芭蕉の群生にあう
ともかくも縁の千切れしその日より昏く立ちはだかる夏の影
炎熱の下にてカミュを連想す/人に会いたし坂道をゆく
海はいま 都井岬より眺むればきらきら眩し巨き銀盤
黒きサングラス、パラソル下にいし人を君と思い咄嗟に息のむ
強風に神靡かせて思いおりナルシスト我には良き旅かのかも
フェニックス樹のびやかに立つ南国路をいつか辿らんまだ見ぬ君と