すると二度、大きな音が聞こえました。 ドーンと海の方で何かがぶつかるような音でした。


近くの火力発電所からは黒い煙が出ています。


後日知ったことですが、この時すでに会社の数人のご家族が津波にさらわれて亡くなったそうです。


大きな音は津波の音だったのです。


ただこの時、これから先に起こる各自の苦難と試練は誰も予想などしなかったに違いありません。



Parade Books 「猫之介道中記 しま次郎に捧ぐ・・・ - 原発被災者による真実の記憶 -」 より


文 猫之介  写真(イメージ) nekoneko