インターナショナルオレンジ 1958/10/14完成(港区)
とは東京タワーの本名である。
本名など、ほとんど誰も知らない。
東京や日本のシンボルではあるが、実は大阪の新聞王と呼ばれた産経新聞や関テレの社長前田久吉さんが計画したらしい。
この映画は、東京タワーが建設中の、とある東京下町の物語である。
ちなみに私は1960年にオギャァーと(言ったかどうかはわからないが)生まれた。
ちょうど、この映画に近い時代だった。
この映画に出てくる子供たちを見ていて、本当にこんな感じだった事を思い出した。
高度経済成長と呼ばれていた時代で、テレビや冷蔵庫、洗濯機がどんどん普及していった。
テレビは私が物心をついたときも白黒だった。
中は真空管で出来ており、画像が映し出されるまでにずいぶんと時間がかかった。
真空管の後にダイオード(半導体の走り),IC,LSIと精密小型になってゆく。
今の携帯電話など、当時の真空管で作ったら、20畳の部屋に一杯くらいの大きさになって、そんな板を持って歩くことも出来ないだろう。
(だろうではない・・・)
この頃のテレビは映りが悪いと、確かに、たたくと直った。
高度経済成長は、元はというと、1950年代の朝鮮戦争特需にだった。
そこから勢いが出て、より1955年ごろには日本経済は戦前の水準に復興し、高度成長が始まった。
都市では、高速道路や新幹線が出来て、ゆったり動いていた時計の針がどんどん早くなろうとしている時だった。
この後、東京オリンピック、万国博覧会、田中角栄・・・そしてバブルとなりそれがはじけた。
そんな時代だったから、子供の頃の私でも、頭の中は好奇心と、それを確かめることで頭が一杯。
大きな建築物に驚き、そして今では殆ど無いが、駄菓子屋さんの開拓と征服が目標だった。
この映画に出てくる子供たちは、その後団塊の世代と呼ばれて、仕事の鬼となり、今の日本を作った。
(しかし、決して若い世代の人に尊敬されているわけでもないが・・・)
私が小さい頃は、この映画より少し後だが、参考に書いておく。
お小遣いは、10円から50円くらい。
10円で「たこやき」が三つあった。
今では小さくなってしまった「チロルチョコ」は10円で今の3倍の大きさを越えていた。
私は小さい頃は、京都の上賀茂神社の近くに住んでいたから東京タワーのようなシンボルは無かった。
6畳3畳のアパートに親子で暮らして、近所の仲間と遊ぶことに必死だった。
隣近所の家々は、全部「自分の家」だったから、どこの家にどんなおもしろいものがあるかは全て掌握していた。
長屋の隣には少し年上の「みねちゃん」という美人がいたし、上の家には、かぎっ子のあきら君がいて悪さを教わり、左隣には友達の「とっちゃん」がいた。
長屋の筋向いには、駄菓子屋があり、角の家に行けばいつも「甘い梅ぼし」をくれるおばあちゃんがいた。
近くの材木屋に行けば「ボステツ」がいて、この辺りを仕切っていたし、加茂川に行くとお腹に吸盤が付いている親指大の「ゴリ」を取らなければならなかった。
そんなことを思い出しながらこの映画を見てしまったが、どこに居たとしても、この映画で映し出される「心」の部分は同じで、この時代の「心」って大切なんじゃないかと感じた。
この映画のストーリーは書きません。
沢山の人が見ているでしょうが、まだの人は見てみてください。
ちなみに
2008年から新東京タワーが墨田区で作り始められます。(2011年完成予定)
監督 山崎貴
製作総指揮 阿部秀司
脚本 山崎貴
古沢良太
出演者 吉岡秀隆
堤真一
薬師丸ひろ子
小雪
堀北真希
音楽 佐藤直紀
撮影 柴崎幸三
編集 宮島竜治


