小田真嘉です。


飲食店を経営されている方から

こんなご質問をいただきました。



「新鮮な素材を仕入れて手間暇かけて仕込みをして

私が言うのも変ですが主人の作る料理は美味しいです。

お客様にも恵まれていますが

なかなか利益が上がらない経営でして…

借入金は減らないし

なかなかお金の苦労から逃れられません。

なぜこんなに頑張ってるのに

結果が出て来ないのだろう?


と不思議でなりません。

どこかに原因があるのでしょうが

分からすにいます。

アドバイスよろしくお願いします。」



5年近く前のことですが

ある飲食店を営むAさんご夫婦の相談にのったときのことです。


Aさんご夫婦は

経営難で非常に困っていました。


ご主人は

某有名ホテルのシェフで修行され

非常に腕のある方で



「得意料理は何ですか?」と聞くと


「全てです」と答えたので



「今、一番のオススメは何ですか?」と聞くと


「全てです」と答えるほど


どの料理にも

こだわりと自信がありました。



お店中に

メニューがびっしりあり


余裕で100品以上はあったと思います。



その方に

いろいろなお話をさせていただいたのですが


そのひとつに


値段も一切関係なく

ひとりの人のためだけに料理を作りませんか?



その人が


心から喜んでもらえる料理

魂から感動、感激、歓喜してもらえる料理


をイメージしながら

気持をこめて作りませんか?



ということをご提案しました。


それから


多かったメニューを一気に減らして

お客さんオリジナルのメニューに変える作戦をすることにしました。




常連さんの中に

やまちゃんという方がいました。


その方がグラタンが大好物で

お店に来たら

常にそれを注文し


一緒に連れてきた人たちにも

勧めるほどでした。


そこで

さらにやまちゃんに喜んでもらえるように

グラタンを改良してみることにしました。


そして


グラタンの名前を

「やまちゃんグラタン」に変えたのでした。


さらに季節ごとや

やまちゃんの要望に応じて


「やまちゃんグラタン -きのこたっぷり秋バージョン-」

「やまちゃんグラタン -海の幸の大宴会バージョン-」

「元祖・やまちゃんグラタン」


などバージョンも変えるほどでした。


他にも


「クミちゃんが受験前日に食べて合格したカツレツ」

「鈴木さん夫婦の熱々フーフー鍋」


などなど



と自分が作りたい料理ではなく

その人が食べたい料理を作るようになり


それをお店の

月変わりメニューとしたのでした。



すると


お客さんたちに非常に好評で

自分のメニューを作ってくれたお客さんが

他のお客さんに広めてくれるようになりました。



また金額については

以前よりも多少高くしました。


自分が犠牲になって

料金を下げるのは違います。


その苦しさが料理にうつり

食べる人を苦しめてしまうからです。


「これだったら、もっと払うよ」

と言っていただけるようなお店を目指すようになりました。




こうして


お店の状況は変わっていったのでした。




巷には


テクニックとしての

お金のメンタルブロックを外す方法がたくさんあります。



お金が入ってこないのは


確かに

心(潜在意識)が抵抗していることもあります。


その制限やカベやブレーキ

そして思いこみを外すことで


お金が入ってきやすくなります。


私自身も

お金のメンタルブロックが外れて

収入が一気に上がった時期がありました。



しかし


お金のメンタルブロックを外して

収入を上げようとすると


ある落とし穴に陥りがちになります。



その落とし穴とは何か?



「相手が見えなくなること」です。


自分都合の商売、サービス、価格になったり
相手が求めているものとのギャップが大きくなっていきます。



飲食店であれば

さらに致命傷になることがあります。



それは


料理の原点から離れてしまうことです。



師・北極老人から

料理の原点についてこう教わりました。


=============

料理とは


(食材の)命に

(料理人の)命をこめて


(食べていただく人の)命に変わる

命(料理)を作ることである。


=============


さらに


北極老人は

儲け主義の飲食店では

「お金の味がする」と言っていました。



先ほどの

Aさんご夫婦は

自分の作りたい料理を作っていき

お客さんとの距離がどんどん離れていっていました。


だからこそ

料理の原点に戻ってもらえるような

ご提案をさせていただいたのです。


結果的に


お客さんとの会話が増え

深い関係が築けたのでした。


しかし


Aさんご夫婦がやったことを

単なるアイディアとして

マネしてもうまくはいかないでしょう。



仕組みや仕掛けやマーケティングは効果がありますが


それに頼るほど

大切な人(もの)を失っていきます。



本当にいいことをし続けるのは大変です。

本物の料理を作り続けるのも大変です。


その時こそ


何のために作っているのか?

誰のために作っているのか?


その原点に立ち返ってみることです。



命に命をこめて、命に変わる命を作り


心から喜んでもらえるお店

魂から感動、感激、歓喜してもらえるお店にするには


どうしたらいいのか?

何をしたらいいのか?


そう毎日問いながら

工夫改善をし続けることだと思うのです。



小田真嘉




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