「チェルビ」第十九話 恋愛連載小説
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※「チェルビ」は、わたしが作った”語感”が気に入ってるだけの言葉です。
意味は、今後の展開の中でわかるかもしれません。
※感想をコメントしづらい方。「読んだよ」の一言だけでもいただけると、嬉しいし励みになります♪
豆腐と大根と水菜のサラダは、ゴマのドレッシングで味付けられていた。
箸を使い、自分で取り皿に取り分ける。
少しだけ入った唐辛子が、いい感じで効いている。
すぐに、別の料理も運ばれてきた。
僕が選んだカプレーゼだ。
大きめのスライストマトと、モッツァレラチーズが白い皿に鮮やかだ。
「なんか、わたしらってヘルシーやね」
「オレ、めっちゃトマト好きやねん」
「わたしも」
冷えたトマトは、とても新鮮な味がした。
モッツァレラチーズとオリーブオイルベースのソースとも相性は完璧だ。
先に箸をつけはじめたサラダよりも先になくなってしまった。
一口サイズの牛ステーキが、小さな黒いフライパンの上で心地よい音を立てながらやってきた。
沸騰したオニオンソースが、香りと音で食欲を刺激してくる。
一口目が完璧すぎて、僕たちは料理の味以外の話題を放棄してしまった。
僕もユイも、アルコールをそれほど好まなかった。
最初のスパークリングワインとグラスビールを飲んだだけで、あとは水で大丈夫だった。
続け様に、銅製の小鍋とガスコンロがやってきた。
白く濁ったスープが、テーブルの真ん中を堂々と占拠する。
その横には、ザルに盛られた大量のニラとレタス。
ユイが一番楽しみにしていた、この店の名物であるモツ鍋だ。
鍋を運んできた男性スタッフが、食べ方を説明してくれている。
ユイは鍋をにらみながら、真剣に説明を聞いていた。
小さな黒い壺には、辛さを加える赤黒いペーストが入っている。
鍋に入れるのではなく、好みでスープタレの小鉢に入れるらしい。
早速、鮮やかな緑のニラを投入する。
レタスは食べる直前に鍋に入れる。
しゃきしゃき感を残して食べるのが、一番美味しい食べ方だと教えてもらった。
「そろそろ、レタス投入しよっか」
待ちきれない様子のユイが、手掴みでレタスを鍋に入れた。
モツやニラと一緒に、すぐに取り出した。
熱いのを注意しながらの一口目。
ユイを見た。
湯気立つレタスをかじり終えたところだった。
目が合った。
口に白い手を当てて、僕を見て笑っている。
指輪とユイは、完全にお互いを認め合ったようだ。
違和感も不自然さもなく、どちらも、ただ、綺麗だった。
「おいしすぎたら、人間って笑ってしまうんやね」
ユイの一言で、僕たちはさらに盛り上がった。
気がつくと、あれだけ大量にあったレタスがなくなっている。
女性スタッフが、ザルやサラダボウルを片付けにやってきた。
うどんかラーメンで鍋を締めることができると教えてくれた。
「ラーメン!」
二人同時に発した言葉に、女性スタッフは思わず微笑んでいた。
予想通り、ラーメンは美味しすぎた。
僕は、満腹になってきている。
水を飲んで、気持ちとお腹を落ち着かせた。
「ケーキ、大丈夫?食べられる?」
「全然、大丈夫です」
お腹をさすりながら、ユイは指でオーケーサインを作っている。
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