HSC(人一倍敏感な子)の特徴 | 「安心」と「共感」がひらく、子どものこころの扉

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共感的コミュニケーション(NVC)×神経の仕組み(ポリヴェーガル理論)で、
関わりの迷い・イライラ・すれ違いを減らし、親子関係が自然と整うヒントが詰まっています

私がこのブログを通して一番お伝えしたいことは、人一倍敏感という特性は、決してその子のわがままとか、甘えとか、欠陥とか、問題ではないということです。
 
HSCの繊細さは、自然な特性であり、彼らが生まれるときに持ってきた宝物です。
 
まずは、その特性について正しく知ることが必要です。
 
HSCの「強み」と「弱み」を知りましょう。
 
強みと弱みを生涯の友として、仲よく付き合っていきましょう。
 
そうすると、現状を自分に合うように変えて、他人とうまくコミュニケーションできるようになっていきます。
 
 
そこで、まずは、「【人一倍敏感】ってどういうことなのか?」「敏感すぎるとはどういうことなのか?」ということについて、具体的にみていきたいと思います。
 
 
■HSCは正常な特性で持って生まれたものです。

 
HSCの敏感な特性は、子どもの15~20%に見られます。
 
日本人では、5人に1人の割合でみられると言われています。
 
男児と女児で割合は同じです。
 
人口の20%がHSPなのは、この気質に何か意義があるということでしょう。
 
もしこの気質が明らかに悪いものなら、進化の過程で淘汰されていたはずです。
 
生物学者たちは、この特性を、ほとんど、あるいはすべての動物の20%に存在することを発見していました。
 
ショウジョウバエから魚・犬・猫・馬そして霊長類に至るまで。
 
あらゆる種に「敏感な性質」を持つものが一定の割合でいるということは、この「敏感な性質」を持つものたちが、集団において安全に対する「警報装置」のような役割を果たしてきたからだと言われています。
 
つまり、いろんな細かいこと、普通の人が見逃してしまうことを見逃さない神経(つまり細かい情報をもキャッチしてしまう繊細な神経)によって、危険をいち早く察知し、集団に知らせる役目、それによって集団を守ってきた役目があったと言われています。
 
HSPは、種の存続には必要な存在なのです。
 
実際、HSPの脳は、他の人たちの脳とすこし異なる働き方をします。 
 
右脳の電気活動が活発な子が、HSCになりやすいと言われています。


(引用「ささいなことにもすぎにどうようしてしまうあなたへ。」エレイン・N・アーロン著)
 
 
 
 
■刺激を受けやすい、容易に物事に圧倒されてしまう、環境に左右される

 
感受性が強いHSCの最大の特徴は、まわりの環境にすごく影響されるということです。
 
感受性が強いということは、感じる力が人並み以上にあるということなので、そのぶんまわりの人や場所などに強く影響されてしまいます。
 
それが良い面に出れば、どんな状況や環境にでも順応できますが、悪い面に出てしまうと、ひたすらまわりに振り回されてしまうということにもなります。
 
HSCの子は、少ない刺激でも、神経が素早く反応してしまうので、普通の子が全く気にならないようなささいなことにも、動揺してしまいます。
 
脳がかすかな情報まで拾い集めるために、自分のまわりのあらゆるものを全部拾って細かいことまで気になってしまい、集団生活の中では、情報過多で疲れてしまいます。
 
先生の機嫌が悪いこと、友だちが怒っているような様子、昨日とは違う状況にもすぐに気付き、とまどいます。
 
普通の子が気にならないような音をうるさいと感じてしまったり、普通の子は気づかないような匂いを察知して、臭いと感じてしまったりします。
 
大きな音や、うるさい音楽、光や照明、人込みなど、HScでない子にとっては「たいしたことない」「気にならない」「ちょっと我慢するだけですむ」ようなことでも、HScにとっては「心が傷ついてしまう」「非常に大きな怖れや不安」に感じられてしまうほどの強いストレスとなってしまうのです。
 
普通の子にとっての「かなりの刺激」になるものは、HSCにとっては「耐え難い刺激」となって、限界点をこえてしまうことになるのです。
 
ですから、一人で静かに過ごして神経を落ち着かせる時間がHSCにはどうしても必要です。
 
 
 
■他の人たちよりも細かいこと、微妙なニュアンスによく気がつきます。

 
HSPは、物事をより細かく区分けします。
 
果物をサイズ分けする機械に例えて言うと、HSPを10サイズに分ける機械だとすると、他の人は2サイズとか4サイズくらいにしか分けない機械だということです。

そのくらい詳細にこだわるということです。
 
また、たいていの人は、部屋に入ると、家具やそこにいる人に目がいきます。
 
せいぜいそれくらいしか気づきません。
 
ところが、HSPは一瞬にして、自分がそこにいたいかどうか、その場の雰囲気は自分に友好的か敵対的か、空気は新鮮かよどんでいるか、花を活けた人はどんな人柄かなどということまでを察してしまいます。
 
あなたがHSCを見つめると、必ず気づいて見つめ返してくれたり、弟がお腹を空かせていることや、遠くの煙に気づいて知らせてくれたり、本当に細かいことまで良く気づきます。
 
 
 
■他人の気持ちにとても敏感、人の気持ちが分かる

 
今この人は不機嫌になっている
この人は本心では言っていない
この人は、自分では自覚していないぐらいの不快感を心の底に持っている
 
など、他人の感情の動きや心理状態を一瞬で敏感に感じ取ってしまい、気にしないようにしても敏感に察知してしまいます。
 
 
それは、頭の中で相手の感情を読もう、探ろうと意識しているわけではないのに、有無を言わさず、直接的に、直感的に、相手の感情が伝わってきてしまうのです。
 
頭の中に、直接、相手の生の感情がそのまま自分の頭の中に流れ込んでくるような感覚です。
 
相手の人が言っている言葉と同時に、表には出ない相手の感情や意識まで感じてしまうのです。
 
また、その人自身が気づいていないような感情にもHSCは気がついてしまいます。
 
だから、相手がイライラしていると、自分も理由もなくイライラしてしまいますし、相手が悲しんでいると、自分まで理由もなく悲しくなってきてしまいます。
 
そんなふうに、普通の人は全く感じ取れないレベルで、相手の感情をいちいち感知してしまうので、ものすごく疲れてしまいます。
 
お店などで、親に叱られて泣いている子どもを見ただけで、子どもの感情が自分に入り込み、悲しくなってしまいます。
 
人がたくさんいる場所では、人の感情があふれていますので、人込みや集団の中にいると、エネルギーが吸い取られてぐったりしてしまうのです。
 
おそらくこういった感覚は、分かる人にはわかる、分からない人には一生分からない、といった類のものだろうと思います。
 
 
■自分の「境界線」がもろい

 
世の中には、脳の働きの違いから、精神的境界性が薄いタイプと、厚いタイプがいます。
 
例えば、人の体の周りには、それぞれ自分のテリトリーを示す膜があるとします。
 
その膜の厚さが人によって違うのです。
 
まるで、ビニールシートのように薄い膜もあれば、鎧のようにがっちりした暑い膜もあります。
 
例えば、あなたの家の壁が、ビニールシートだとしたらどうでしょうか?
 
太陽がガンガン照り付けるわ、雨風は容赦なく吹き込んでくるわ、台風は部屋の中まで直撃するわ、外の世界に振り回される暮らしになりそうですよね。
 
これでは、家の外も中もあまり大差はありません。
 
ちょっと大げさに説明すると、極端に敏感な人は、この家のようなもので、外の影響を信じられないほど大きく受けてしまうことがあるのです。
 
一般的に、膜が暑い人は、気軽に人と付き合えます。
 
膜がしっかりしているので、人からさほど影響を受けないで済むからです。
 
膜が薄いと、人と付き合うたびにダメージを受けがちです。
 
だから人との付き合いにも慎重だったり、積極的でなかったりします。
 
(引用「敏感すぎて困っている自分の対処法」苑田純子著)
 
 
 
■精神的にも敏感だが、身体的にも敏感さがある

 
HSCは、精神的に敏感ですが、身体も普通と違う部分があります。
 
特別に敏感なシステムを持っているので、次のような特徴があります。
 
・普通の子よりも、アレルギー、不眠、夜泣き、便秘が多い
・食品に含まれる農薬や化学物質に敏感に反応する
・空気中の物質にも敏感。花粉症やじんましんなどにかかりやすい
 
 
 
以上、HSCの特性を見てきましたが、HSCと一口で言ってもやはり個人差があります。
 
 
その特性は、感覚的なものなので、自分のものと他者のものとを比べることが難しいのです。
 
本人はその過敏な状態が普通だと思って育っているからです。
 
だから「自分が何で苦しいのか?」判らずに悩んでいる方もいます。
 
気付かぬうちに、不登校、精神疾患、引きこもりの原因となっていたりします。
 
でも、自覚したらしたで、大変なこともあります。
 
今度は周囲の不理解に苦しむことになるからです。
 
「これが自分の普通だ」と自分では思えても、周囲の人は、過敏なことはいけないこと・弱いことだとみなし、「努力で何とかしなさい」とか、「他の子もみんなやっているんだからあなたも甘えてないで頑張りなさい」というようなことを言ったりするのです。
 
HSCの子に対して、「気持ちの持ちようで何とかなる」とか「気にしすぎるだけじゃない?」「嫌なことから逃げているだけ」というのは、視力の低い人に向かって「気合い入れてよく見ろ」と言っているようなもので、HSCにとっては暴力と同じくらい傷つけられてしまうことなんです。
  
 
ですから、まず、大切なことは、HSCの特性を「正しく知ること」だと思います。
 
「神経質なところを治そう」としたり、「クヨクヨしないように頑張ろう」としても、その子らしさを閉じ込めてしまうだけです。
 
自分の気持ちを抑え込み、その子らしさを閉じ込めてしまうと、ココロにも身体にも悪影響を及ぼします。
 
 
そうではなく、その特性のいいところもそうでないところも全て理解したうえで、上手な付き合い方を身につけていくことが、自分らしく幸せに生きる道だと思います。
 
HSCの敏感さ、繊細さをぜひ大事にしてあげてくださいね。