祭りのあと | 『もの想い』macoto

『もの想い』macoto

詩人・エッセイストmacotoの作品を綴っています。
オリジナル作品の著作権はmacotoにあり、無断で他媒体などに掲載・転載・使用などは禁じております。
Copyright© macoto All Rights Reserved. since2009.02.02.

『もの想い』 macoto-盆踊り



君と初めて行ったお祭りの夜


夏の終わりが近づいてくるのを


頬を伝う風に感じていた




まだ帰りたくなくて


でも言葉にできなくて


君の手首を掴んで立ち止まった




君は急に右の手首だけが止まって


体だけが前に進もうとするから


少しびくっとして振り向いた




僕はただ「ごめん」とだけ言うと


地面の砂利を見つめてしまったけど


君は僕と向き合って微笑んでくれた




「祭りのあとって寂しいね」


君はそう言うと近くのベンチへ腰掛けて


隣へと僕に手招きしたんだ




よかった


もう少しだけ


君との時間を過ごすことができて




まるでデートが終わるのを


寂しがるかのような祭りの音が


遠くで響いている祭りのあと









Copyright macoto All Right Reserved.