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この先どこに向かうんだろうか・・



「生理が来ません」


婦人科外来をやっていると
かなり多い訴えです

もともとあった生理が
3ヶ月以上来なくなる

この様な状態を

続発性無月経

といいます

続発性(後天的に)
月経が無くなる

という意味です

例えば、
妊娠
なんかも
続発性無月経に分類されます

続発性無月経の逆は
原発性無月経
という病気で

もともと極度に
ホルモンの乱れ
があったり

そもそも
子宮が無かったり

子宮移植の話(Rokitansky症候群に触れています)
↓↓
http://ameblo.mom/kyusan0225/entry-11946229567.html
その様なケースに起こりえます

さて、
3ヶ月間生理が無い!
まではいかなくても

生理が1ヶ月とんだ
今月生理が2回あった


といった訴えが
とても多いのが
婦人科外来です

多くのサイトやHPでは

ホルモンの乱れが原因

と解説していますが

そもそも
生理というのは

数種類のホルモンが
秀逸なバランスを保って
おこる現象


ですから


無月経の原因=ホルモンバランスの乱れ

なんていうのは


正直当たり前!



無月経の対策を考えるには

ホルモンバランスの乱れの原因

を探っていかなくては
意味が無いですね

今回から
そんなホルモンバランスの乱れを
引き起こす大きな原因を
いくつか挙げていきます



その前に
生理に関連する
登場人物を理解しないと

なかなか
無月経の原因を理解する事は
できません


実は別のサイトで
生理の仕組みについては
解説しているので
是非一度こちらの記事も
チェックしてほしいのですが
↓↓
http://kyusan.mamacaremail.info/category1/seiri.html

今回記事では
生理の登場人物
ホルモンの解説

そして、それらが
作用して生理が起こるのか
再度解説していきます

かなりタフな内容ですが
知っておいて
絶対に損は無い情報ですよ

注)なるべく分かりやすい様に
  最低限の人物・道具(ホルモン)
  にしぼっています


生理に関わる登場人物

脳下垂体(社長)
皆さんの頭の
奥の方に存在する
非常に重要な部分

日々色々な仕事をしている

その仕事の一つとして
生理を起こす為に
卵巣に色々な指示を出す

卵巣(社員)
脳下垂体が社長なら
卵巣は社員

最重要ミッションは
排卵

もう一つの役目は
子宮環境(子宮内膜)を整える
http://ameblo.mom/kyusan0225/entry-11212422539.html

黄体(ロボット)
排卵後に卵巣に出現する
彼の役割は

子宮内膜を強固にする事
妊娠維持を行う

妊娠が成立しないと
寿命が14日間

番外編
視床下部(オーナー)
実は脳下垂体のさらに上に
オーナーが存在するのだけれど
コイツを話に混ぜると

非常にややこしくなるので
除外


生理に関するホルモンの解説

1)卵胞刺激ホルモン(FSH)
社長(脳下垂体)→社員(卵巣)

卵巣内で
卵子が包まれている袋である
卵胞
を大きくしなさいという命令


*)不妊治療ガイダンス引用

【卵子の大きさは
約0.1mmくらいで
超音波でも見えない

実は超音波で見ているのは
大きくなった卵胞です】


さて
卵胞が大きくなるにつれて
卵胞から産生されるホルモンがあります

その名の通り

2)卵胞ホルモン(エストロゲン)
社員(卵巣)→子宮・社長(脳下垂体)

皆さんが良く耳にする
エストロゲン=卵胞ホルモン
です

メインの役割は
子宮内膜を厚くする
事です

子宮内膜は
赤ちゃんのベッドにあたりますので
まずはエストロゲンによって
子宮内膜を厚くする必要があります

さらに
エストロゲンが産生されるにしたがって
社長(脳下垂体)もそれをキャッチし
より卵胞刺激ホルモンを
産生します

この働きによって
子宮内膜が十分な厚さになり
卵胞も膨らみます

良い状況になったら
いよいよ社長から
命令が下されます

「排卵しなさいよ」


3)黄体形成ホルモン(LH)
社長(脳下垂体)→社員(卵巣)

この名前が
非常にややこしいので
多数の医学生が混乱する元になるのですが
(私も学生時代苦手だった)


黄体形成ホルモンとは言いつつも
実際の働きは
排卵をさせる事


となります

何故黄体形成ホルモン
という名前がついているかというと

排卵後の卵胞が
黄体という組織に変化する
ため

排卵→黄体形成(ロボット登場)

の流れがあるため
黄体形成ホルモン

と呼ばれます

ちなみに
この黄体形成ホルモン(LH)は
排卵検査薬で検出するホルモンです


さて、
ではこのロボット(黄体)
一体何をしているのでしょうか?

4)黄体ホルモン(プロゲステロン)
ロボット(黄体)→子宮

このロボットは
排卵後に自動的に作られ

プロゲステロン

というホルモンを
約14日間作り続けます
(妊娠しない場合)

プロゲステロンは
エストロゲンによって
厚みができた子宮内膜に
支柱を通す役割です

赤ちゃんのベッドである
子宮内膜は
エストロゲン
排卵後に作られる
プロゲステロン
の2つのホルモンによって
完成品となります

さて
この黄体(ロボット)は
2つの道をたどります

1:妊娠成立しない場合
黄体ができてから
約14日間
妊娠成立が無い場合

黄体は消退し
プロゲステロン
が産生されなくなります

すると
子宮内膜が
その構造を維持出来なくなり
剥がれ落ちます


そう

子宮内膜が剥がれ落ちる現象
=生理

がおこるのです

2:妊娠成立した場合

妊娠が成立した場合
黄体から産生される
プロゲステロンは
妊娠を維持する働きを持つ為に

14日間を超えても
黄体は消えずに
プロゲステロンを作り続けます

その後
胎盤が出来上がると
そちらからプロゲステロンが
産生される様になり

黄体はその役目を終えます


さて、以上
ここまでが
生理が起こる仕組みです


生理の仕組みとうのは
非常にややこしく感じますが

登場人物と
ホルモンを整理すると

意外にシンプルな
仕組みである事が分かります


さらに
排卵まで上手くいけば

・黄体ができる
・14日間プロゲステロンを産生し
・妊娠成立しなければ黄体が消退
・生理がおこる

生理前、
後半部分のステップは
半自動的に進行します


そのため、実は
続発性無月経の原因は
かなり限定されてきます

そう

無月経の原因のほとんどは

排卵が起こっていない
ケースであり

その原因の多くは

・社長(脳下垂体)がおかしい
・社員(卵巣)がおかしい


の2つに絞られるパターンが
ほとんどなのです

一区切り
ここまでで
今回の解説はおしまいです

今回のお話は
医学生や研修医でも
必死に勉強する様な分野ですので

かなり専門的な内容です

ただ
生理の仕組みを理解できているか否かで
月経不順の原因に
ちゃんと向き合えるかどうかの
大きなポイントになりますので

是非何回も読んで
自分の知識にして下さいね


次回は
無月経の原因詳細編です


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