トピナ再考 | kyupinの日記 気が向けば更新

トピナ再考

トピナは風変わりで、不思議な向精神作用を持つ。これは過去ログにもエントリがあるので参照してほしい。トピナは新規抗てんかん薬ということもあり、一般の単科精神病院では置いている病院は少ない。これはラミクタールも同様である。

トピナは悪化率が高く、てんかんの患者さんでは40%の人で精神症状を悪化させると言われている。逆に言えば、60%の人には悪影響はないか、好影響を与えることを示している。

ラミクタールとトピナの相違だが、ラミクタールは認知に好影響を与えるが、トピナはそうではないこと。トピナはむしろ認知に対してマイナスの影響を及ぼす。

以下は、ある若い女性患者さんの言葉である。彼女のトピナの飲み心地の表現は、あまりにこの薬物の本質を突いている。

彼女はうつ状態と過食のためにトピナを服用していた。併用薬はブプロピオンとリボトリールである。

彼女は精神科で治療を受けるまで引きこもりの状態で全く働けなかった。彼女は学生時代に国家資格を取得していたこともあり、その後、サービス業で働くようになった。これは接客の巧拙が重要な職種である。

ある日の診察時の彼女の言葉。

比を言われて・・沈黙。とっさに計算できない・・

あれじゃまるでバカですよ。(笑)
私は数字に弱いとか・・


そんな風に思われているらしい(2人で爆笑)。同僚に、

あの子、ひょっとして・・天然?

くらいに思われているという。

女性で天然といえば、以前ならタレントの西村知美さんが有名であろう。彼女は人とは少しずれた言動のためか、天然ボケなキャラクターで人気がある。(今でも現役)。しかし現代社会では、スザンヌさんなどでなかろうか?少なくとも、最近では女性の天然ボケは悪いイメージではない。

結局、トピナは部分的にバカになる薬とも言える。

例えば、広汎性発達障害の人とか、その範囲内に入らないうつ状態の人の、敏感さ、日常の煩わしさの感度を下げ、社会適応を改善する。まさにフィットするなら、今の日本社会、日本人の感性にマッチした薬物といえる。

引き続き彼女の言葉。

1日8時間週5日働いている。随分元気になりました。

一見して仕事をしているせいか、キビキビしている。

計算の遅さはなんとかごまかしている。最近は、物事をはっきりと言えるようになりました。引っ込み思案だったのが減っている。 

言わないといけないことを言えるようになった。お客さんに対しては腰低く接している。私は元々は明るい性格です。母から明るくなったといわれた。


外から見る限り、健康に見える。トピナは人によれば判断力を下げることがあり、車の運転はその影響を見極めるまで自粛すべきである。

私は運転は大丈夫です。
口のもつれがあり、一瞬、お客さんに「ありがとうございます」と言おうとして詰ることがある。たまにですけど。
 
(←トピナによる軽度の換語障害)  

お客さんからも同僚からも天然と思われている。  

同僚には「私は心が折れやすいのであまり虐めないで下さい」と言っています。図太そうに見えるけど、そんなことはないですよとか。


彼女はお客さんや同僚の間で非常に人気のあるキャラになったらしい。容姿も可愛いらしい子なのである。トピナの影響で性格にメリハリが出てきたといえる。

内に向いていたエネルギーが外に発散されるようになったのである。この子の場合、トピナは認知面で悪影響を与えてはいるがトータルではメリットの方がずっと大きい。引きこもりのまま働けないよりは遥かに良い。

最近、彼氏ができたらしい。(病院に一緒に来ていた)

参考
トピナのテーマ
ラミクタールのテーマ