イーケプラ
一般名;レベチラセタム
2010年9月下旬に抗てんかん薬のイーケプラが発売される。海外ではケプラという商品名で発売されており、売り上げ金額では抗てんかん薬ではダントツで1位と言われている。発売日は未定だが、9月17日か9月24日の金曜日になりそうである。たぶん9月17日が有力であろう(17日は大安。大塚製薬の発売日はなぜか大安が多い)。
日本での商品名がイーケプラになったのは多分、似たような薬が既にあるからと思われるが、これはジェイゾロフトやエビリファイなどの商品名変更と同様である。(投薬上のミスを防ぐため)
イーケプラは綴りではEKeppraと書く。ちょっと妙に思われるであろうが、Eには2つの意味が込められているという。1つはてんかんのE(Epilepsy)、もう1つは、earlyである。これは、いきなり有効量の1000㎎から開始できることを言う。
イーケプラ(ケプラ)は、アメリカでは1999年に部分てんかんの併用薬として承認されており、ヨーロッパでも概ね2000年頃には承認されているため、日本での発売は恐ろしく遅い。2010年1月の時点で92カ国で使用されている。ヨーロッパ各国、アジア、オセアニア、北米中米カリブ海、南アメリカでは一部の例外があるがほとんどの国で発売されている。アジアでも広く発売されているが、イラン、イラク、北朝鮮、モンゴル他一部の国々では未発売である。最も普及が遅いのはアフリカである。アフリカでさえ、エジプト、アルジェリア、モロッコ、セネガル、コートジボワール、南アフリカ、ナミビア、タンザニア、コンゴ民主共和国、マダガスカルでは発売されている。なんだ、知っている国ばかりじゃない!
日本での剤型は、250㎎錠と500㎎錠が発売され、250㎎錠は青色の楕円形、500㎎錠は黄色の楕円形の形状である。イーケプラは他の抗てんかん薬で効果が不十分な部分てんかんに処方できる(他の抗てんかん薬の併用が必要)。イーケプラは比較的安全性の高いてんかん薬として評価されている。特にラミクタールに比べ、重篤な中毒疹が稀である。部分てんかんの薬なので、海外ではテグレトールでうまく行かない場合、ケプラを併用するといった感じかもしれない。
イーケプラは半減期は6~8時間とされており、抗てんかん薬にしては比較的短い。急速に吸収され1時間以内に最高血中濃度に達するといわれている。肝臓CYP系で代謝されず、ほとんど未変化体のまま腎排泄される。250㎎から開始するように書かれている書籍もある。他の抗てんかん薬の血中濃度に影響を及ぼさないといわれている。
イーケプラの作用機序に関してはまだ良くわかっていないが、従来型の抗てんかん薬とは全く異なるらしい。イーケプラはプレシナプスにあるSV2Aに結合し、抗てんかん作用を発揮する。このSV2Aであるが、興奮系、抑制系を安定すると言われている。他の抗てんかん薬でSV2Aを介して作用を及ぼすものはない。
このSV2AはNa+チャンネル、GABA神経系、グルタミン神経系の上位に位置しており、本来、イーケプラにはこれら3つの神経系への作用を持たないが、SV2Aを介してこれらに影響を及ぼしているようである。
なお、ラミクタール、トピナ、デパケンR、テグレトール、フェニトインは、Na+チャンネルへの作用が主な作用である。トピナはNa+チャンネル、GABA神経系、グルタミン神経系、Ca+チャンネルの一部のいずれにも作用を及ぼしているらしい。一方、ラミクタールはNa+チャンネル、グルタミン神経系、Ca+チャンネルの一部に作用を及ぼしているが、GABA神経系への影響はまだ良くわかっていない。
適応外では、イーケプラは急性躁状態の治療に使用されてきた。躁転やラピッドサイクラーを予防するために抗うつ剤と併用されることもあるようである。また抗不安作用を期待して使われる場合もある。
イーケプラの副作用であるが、国内の臨床試験ではなんと543名中、490名(90.2%)に副作用が認められている。主な副作用は、
1、鼻咽頭炎(53.0%)
2、傾眠(35.5%)
3、頭痛(19.9%)
4、浮動性めまい(17.5%)
5、下痢(13.8%)
6、便秘(10.9%)
また、主な臨床検査値の異常所見として、γGTP上昇(6.8%)、体重減少(5.7%)、好中球減少(5.5%)などが挙げられる。
90%というと、10人に9人は何らかの副作用が出ているわけで、いったい安全性が高い薬というのはどういう意味かと思うかもしれない。これは臨床試験では、一見、関係なさそうなものも挙げていることが1つ。例えばイーケプラの副作用として、膀胱炎、う歯(57名、5.7%)、麦粒腫(1.7%)、婦人科クラミジア感染症なども挙げられている。とにかく、何らかの新たな異常が出現したら報告されているからである。
上記、1位が鼻咽頭炎なのは、極めて暗示的だと思う。イーケプラは何らかの炎症を起こす副作用が出やすいといえる。
向精神薬の副作用は絶対値で語られる面があり、重篤な中毒疹が稀であるイーケプラはやはり比較的安全性が高いと見なされるのである。(上記、1~6までの副作用は重篤とはいえない)
なお、イーケプラの催奇形性ランキングはCであり、トピナやラミクタールと同じである。(参考)
【C】
動物生殖試験では胎仔に催奇形性、胎仔毒性、その他の有害作用があることが証明されており、ヒトでの対照試験が実施されていないもの。あるいは、ヒト、動物ともに試験は実施されていないもの。注意が必要であるが投薬のベネフィットがリスクを上回る可能性はある(ここに分類される薬剤は、潜在的な利益が胎児への潜在的危険性よりも大きい場合にのみ使用すること)。
2010年9月下旬に抗てんかん薬のイーケプラが発売される。海外ではケプラという商品名で発売されており、売り上げ金額では抗てんかん薬ではダントツで1位と言われている。発売日は未定だが、9月17日か9月24日の金曜日になりそうである。たぶん9月17日が有力であろう(17日は大安。大塚製薬の発売日はなぜか大安が多い)。
日本での商品名がイーケプラになったのは多分、似たような薬が既にあるからと思われるが、これはジェイゾロフトやエビリファイなどの商品名変更と同様である。(投薬上のミスを防ぐため)
イーケプラは綴りではEKeppraと書く。ちょっと妙に思われるであろうが、Eには2つの意味が込められているという。1つはてんかんのE(Epilepsy)、もう1つは、earlyである。これは、いきなり有効量の1000㎎から開始できることを言う。
イーケプラ(ケプラ)は、アメリカでは1999年に部分てんかんの併用薬として承認されており、ヨーロッパでも概ね2000年頃には承認されているため、日本での発売は恐ろしく遅い。2010年1月の時点で92カ国で使用されている。ヨーロッパ各国、アジア、オセアニア、北米中米カリブ海、南アメリカでは一部の例外があるがほとんどの国で発売されている。アジアでも広く発売されているが、イラン、イラク、北朝鮮、モンゴル他一部の国々では未発売である。最も普及が遅いのはアフリカである。アフリカでさえ、エジプト、アルジェリア、モロッコ、セネガル、コートジボワール、南アフリカ、ナミビア、タンザニア、コンゴ民主共和国、マダガスカルでは発売されている。なんだ、知っている国ばかりじゃない!
日本での剤型は、250㎎錠と500㎎錠が発売され、250㎎錠は青色の楕円形、500㎎錠は黄色の楕円形の形状である。イーケプラは他の抗てんかん薬で効果が不十分な部分てんかんに処方できる(他の抗てんかん薬の併用が必要)。イーケプラは比較的安全性の高いてんかん薬として評価されている。特にラミクタールに比べ、重篤な中毒疹が稀である。部分てんかんの薬なので、海外ではテグレトールでうまく行かない場合、ケプラを併用するといった感じかもしれない。
イーケプラは半減期は6~8時間とされており、抗てんかん薬にしては比較的短い。急速に吸収され1時間以内に最高血中濃度に達するといわれている。肝臓CYP系で代謝されず、ほとんど未変化体のまま腎排泄される。250㎎から開始するように書かれている書籍もある。他の抗てんかん薬の血中濃度に影響を及ぼさないといわれている。
イーケプラの作用機序に関してはまだ良くわかっていないが、従来型の抗てんかん薬とは全く異なるらしい。イーケプラはプレシナプスにあるSV2Aに結合し、抗てんかん作用を発揮する。このSV2Aであるが、興奮系、抑制系を安定すると言われている。他の抗てんかん薬でSV2Aを介して作用を及ぼすものはない。
このSV2AはNa+チャンネル、GABA神経系、グルタミン神経系の上位に位置しており、本来、イーケプラにはこれら3つの神経系への作用を持たないが、SV2Aを介してこれらに影響を及ぼしているようである。
なお、ラミクタール、トピナ、デパケンR、テグレトール、フェニトインは、Na+チャンネルへの作用が主な作用である。トピナはNa+チャンネル、GABA神経系、グルタミン神経系、Ca+チャンネルの一部のいずれにも作用を及ぼしているらしい。一方、ラミクタールはNa+チャンネル、グルタミン神経系、Ca+チャンネルの一部に作用を及ぼしているが、GABA神経系への影響はまだ良くわかっていない。
適応外では、イーケプラは急性躁状態の治療に使用されてきた。躁転やラピッドサイクラーを予防するために抗うつ剤と併用されることもあるようである。また抗不安作用を期待して使われる場合もある。
イーケプラの副作用であるが、国内の臨床試験ではなんと543名中、490名(90.2%)に副作用が認められている。主な副作用は、
1、鼻咽頭炎(53.0%)
2、傾眠(35.5%)
3、頭痛(19.9%)
4、浮動性めまい(17.5%)
5、下痢(13.8%)
6、便秘(10.9%)
また、主な臨床検査値の異常所見として、γGTP上昇(6.8%)、体重減少(5.7%)、好中球減少(5.5%)などが挙げられる。
90%というと、10人に9人は何らかの副作用が出ているわけで、いったい安全性が高い薬というのはどういう意味かと思うかもしれない。これは臨床試験では、一見、関係なさそうなものも挙げていることが1つ。例えばイーケプラの副作用として、膀胱炎、う歯(57名、5.7%)、麦粒腫(1.7%)、婦人科クラミジア感染症なども挙げられている。とにかく、何らかの新たな異常が出現したら報告されているからである。
上記、1位が鼻咽頭炎なのは、極めて暗示的だと思う。イーケプラは何らかの炎症を起こす副作用が出やすいといえる。
向精神薬の副作用は絶対値で語られる面があり、重篤な中毒疹が稀であるイーケプラはやはり比較的安全性が高いと見なされるのである。(上記、1~6までの副作用は重篤とはいえない)
なお、イーケプラの催奇形性ランキングはCであり、トピナやラミクタールと同じである。(参考)
【C】
動物生殖試験では胎仔に催奇形性、胎仔毒性、その他の有害作用があることが証明されており、ヒトでの対照試験が実施されていないもの。あるいは、ヒト、動物ともに試験は実施されていないもの。注意が必要であるが投薬のベネフィットがリスクを上回る可能性はある(ここに分類される薬剤は、潜在的な利益が胎児への潜在的危険性よりも大きい場合にのみ使用すること)。