統合失調症っぽい幻聴 | kyupinの日記 気が向けば更新

統合失調症っぽい幻聴

これは、ある女性患者さんの診察中の言葉である(チョコをくれた人)。

幻聴は実は本当のことなのに、自分が幻聴と偽って年金を貰っているような気がする。先生たちに、これが現実なことだと知れた時が怖いです。皆にすまないと思っている。嘘をつき不正をしてお金を貰っているような気がする。

自分は自分のことがよくわからないんだけど、神経症的ではないかと思う。電波が聴こえ始めると、神経をすり減らすのできついです。

私が良くならなくてすいません。


統合失調症っぽいところは、幻聴が自我異和的でないこと。彼女はその異常体験が普段の自分の体験とかけ離れている異質さに気付いていない。彼女に対し、幻聴が異常体験であることを説明することは難しい。おそらく理解できないと思うし、そのようなことをすべきではない。

このような症状を認知療法的にアプローチし、生活しやすくする精神療法もある。僕は統合失調症に認知療法なんて、あまりにも・・と今でも思っている。これはたぶん僕がわりあい保存的に治療を進めるからであろう。深くそのような異常体験にかかわらないようにしているのである。

あと、このような幻聴への接近は、根本的に幻聴の消失、治療を諦めているように見えるのが気に入らない。今、存在する幻聴と平和共存していくような治療法はこころざしが低いと思う。幻聴があるのが前提になっているからだ。

何年も続いた幻聴や被害妄想が、一瞬で消えるなんてことを経験していることももちろんある。(一瞬は言いすぎだな。午前・午後~数日くらい)

(これは、いつかアップするエントリに重要な意味を持つので憶えていてほしい)