開放病棟しかない病院 | kyupinの日記 気が向けば更新

開放病棟しかない病院

僕が27歳の頃、ある県立病院の総合病院にリエゾンのために週に1回行っていた。当時、なぜか産婦人科の患者さんばかりまかされたことを思い出す。実は、その県立病院の近くに当時では珍しい開放病棟しかない病院が存在していた。いろいろ新しい試みをしているので、その地域では有名だったのである。僕はその病院内で講演があったので、数回行った事があった。

しかし僕がリエゾンで行っていた県立病院では、その病院は非常に不評だったのである。そこの患者は、あまりにも頻繁に病棟から飛び降り自殺未遂をしていた。ある時、そこの救急外来の若いドクターから言われた。

「kyupin先生、もしあそこの病院の院長を知ってるなら、会った時にもうちょっと考えてくれと言ってください。今日の患者、また骨盤骨折じゃないか・・」

病状が悪いとき、希死念慮が生じるのはうつ病だけではない。当時、なぜかその地域にはボーダーラインは稀だったけど、緊張型統合失調症はよく診たので、そのあたりの患者さんもけっこう自殺未遂をしていたのである。

僕は、結局、バランスを欠いた思考パターンが敗因だろうと思う。開放病棟だけとか、いかにも対外的には良いように見えるだろうけど、精神疾患の理解が足りないとしか言いようがない。

それは、電撃療法が絶対ダメだとか、定型抗精神病薬が絶対ダメだとか、あるいは多剤併用が絶対ダメだとか、そういうのと同じことだと思うのである。

参考
電撃療法と統合失調症