ラインを高く(パキシルその5)
パキシルは若い情緒不安定な女性に投与すると、さらに余裕がなくなって、イライラしてリストカットが増えたり、周囲と喧嘩したりする行動面の異常が出てうまくいかないことがある。処方する前に、いかにもこれはうまく行きそうにないと思うことも多いんだな。そんなときは、最初からパキシルどころかSSRIは処方せずに、他の薬でなんとかしようとする。
パキシルの治療をサッカーに例えると、ラインを高く保ったまま戦うことに似ている。ラインを高く保っているので、攻撃的だし、より多くの得点も狙える。(つまり、副作用が少なく、より高いレベルの治療が狙えるということ。)
しかし、副作用が・・
ラインを高く保っているので、一発、裏を取られて、相手にカウンター攻撃を受けやすい。良いかなと思っていたら、思わぬ逆転負けを食らってしまうのである。(ここでいう逆転負けとは自傷行為や自殺) パキシルは小さな副作用は避けられる点で現代的なのだが、自殺や自傷行為など思わぬ大きな副作用が内在していると思うのである。