こんにちは。
ご訪問ありがとうございます、恵子です。

「尊厳」
 言葉にするとたった四文字。
でもそこには、とても深い意味があります。

よく 「お年寄りの尊厳を守る」 というようなことを耳にしますが
それはとても大変なことなんだと思っていました。
認知症であれば、もっとです。

尊厳て、頭ではわかっていても
 「お年寄りだからいいや」 「認知症で何も分からないんだから」
そんな風に思うことも多くあると思うんです。

自分の感情や、自分のことが先立ってしまう。
でもそれはまた、攻めることのできないことだったりします。

それでいい、と言っているのでは決してなく
それくらい高齢者介護、認知症介護は重く時につらいものだったりするからです。

でも 「尊厳」 は難しくないんだって、この映画を観て思いました。


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そこにはジョンの名前を
言ったそばから忘れていってしまうおばあちゃんたちがいました。

でも、ここからおばあちゃんたちのチャレンジが始まるのです!

簡単な計算や言葉、ゲームなどの学習プログラムに取り組み
昨日できなかったものが今日はできた!

そんな小さなことを積み重ね、失った自信を少しずつとりもどしてゆきます。

自分はできた、ということが確認できるようになると
今度は自分だけでなく、他者へ関心が向けられるようになってくるんです。

これが観ていてビックリしたことの一つです。
自分のことさえ分からなかったのに、他者への関心がよみがえってくるんですから。

そして、学習がうまく進んでいくようになると、みな表情が明るくなって
周囲の人と楽しみを分かち合おうとするようになってくるんです。
改善のペースは、皆それぞれですけど。

みんなの表情が、だんだんかわってゆき
幼い頃の記憶を語り
自分自身の持っていた信念を語り
家族の想いを語り始めるんです。

その表情がホントにとっても豊かなんです!

その表情は、最初の頃とは見違えるようになっていて
おしゃれに対しても積極的になってくるんです。
着飾ってみたり、お化粧やマニキュアをしたり。
観ていて、嬉しくて嬉しくて嬉しくて。

その光景こそ、まさに尊厳そのものなんだと思いました。

そこに至るまでの、家族やスタッフ
周囲の人たちのココロや行動の一つ一つが
尊厳ということなんだと思いました。

スタッフの尊厳と情熱のココロが、お年寄りたちのココロに伝わり
生活を変え記憶を取り戻すことになったのだと思います。

記憶は、家族やかかわってきた全ての人たちとのつながりであり
その人の人生そのものです。

この映画を観て 「尊厳」は難しくないんだと思いました。

どんなに高齢のお年寄りにも、たとえ認知症の人だとしても
ココロも感情もあるんです。

そのことは、いつもココロに留めておいてほしいです。

その気持ちを汲んであげること、受けとめてあげること、寄り添ってあげること。

それは、愛なんです。


この映画が、認知症の全てを描いているとは思いません。
でも、この学習プログラムで、失われた記憶や時間を少し取り戻して
進行を和らげることが出来る。

人生の最期の時に一歩ずつ近づきながらも
自分らしさを取り戻してゆくお年寄りたち。

それをサポート、ケアする周囲の人たちの温かさや笑顔。

自分自身を取り戻してくれた母親に対する、家族の震えるような喜びと感動。

この映画を観て何気ない日常があることの、喜び、幸せを
かみしめることができました。

そして、記憶が戻る時、人生を取り戻しふたたび輝きます。

その光は、本人だけでなく家族、スタッフ、周囲の人たち
みなに注がれるんです。

それは喜びであり、感動であり、涙であり、愛と未来への希望です。

この光は、生きることの意味を考えることでもあると思いました。