改心刑

昔々あるところに極悪人がいた。

六法全書の全犯罪をコンプリートしてるような、生粋の極悪人。

男はなんのためらいも後悔もないまま、罪を重ね続けた。

しかしある時ついに、逮捕される。

誰もが男の死刑を望んだが、ある医師の提案により、死刑を免れる。

その提案とは?

男の凶悪性を取り除く手術の執行であった。

かくして極悪人は極善人へと生まれ変わる。

生まれ変わった男は、人を信じては詐欺にあい、人を助けては借金を背負い、人を好きになっては裏切られた。

そして最後には、たった一人で野垂れ死にする。



掟上今日子の備忘録 より