台湾語の様態補語(程度補語)
補語の二つ目、様態補語。行われた動作がどんな様子なのかを評価する言い方である。中国語の場合は、構造助詞“得”を用いて
(彼女は歌を歌うのがうまい。)
となる。形容詞の程度を表すのは程度補語と言って、“好得很(とてもいい)”とか“冷得多(ずっと寒い)”となる。また、助詞“得”を使わずに“好極了(めっちゃいい)”、“累死了(死ぬほど疲れた)”とするような方法もある。
となる。形容詞の程度を表すのは程度補語と言って、“好得很(とてもいい)”とか“冷得多(ずっと寒い)”となる。また、助詞“得”を使わずに“好極了(めっちゃいい)”、“累死了(死ぬほど疲れた)”とするような方法もある。
が、台湾語に関しては、まだ今ひとつよくわかっていない。わかったことだけまとめると次のような感じ。
1)「彼女は歌がうまい」を台湾語で言うと
「彼女は歌を歌うのがうまい」の台湾語は
1伊歌唱真好。
2伊歌唱了真好。
3伊歌唱甲真好。
のパターンがある。助動詞“gâu”を使って
4伊gâu唱歌。
とする方法もある。
で、この1~3の違いがよくわからない。先生によると、1と2はあんまり変わらず、どちらも、淡々とした「おお、うまいもんだね」という感じらしい。対して3は、他の人と比べても格段にうまい。すんごくうまい。というニュアンスが出る、と。どうかな?
2)程度補語では「到(kah)」を使う?
(Khì kah beh-sí..)
死ぬほど腹立つわあ。
『東方台湾語辞典』には、“到(kah)”は“到(kau)”が音便変化したものという説明がある。
で、この台湾語の影響か、台湾華語でも様態補語(程度補語)を構造助詞“得”ではなく前置詞“到”で導くことが多い。
氣到要死。(Qì dào yào sǐ)
死ぬほど腹立つわあ。
死ぬほど腹立つわあ。
『東方台湾語辞典』には、“到(kah)”は“到(kau)”が音便変化したものという説明がある。
で、この台湾語の影響か、台湾華語でも様態補語(程度補語)を構造助詞“得”ではなく前置詞“到”で導くことが多い。
氣到要死。(Qì dào yào sǐ)
死ぬほど腹立つわあ。
3)極端な程度を表すときには補語が省略され、“甲(kah)”で終わることも多い
台湾語の様態補語には、中国語にはないおもしろーい使い方がある。それは、極端な程度を表すときには補語が省略され、“甲(kah)”で終わることも多い、ということである。
兩兄弟拍甲。
兄弟二人の殴り合いはすさまじかった。
という文は、実は後ろに“足厲害(めちゃすごい)”という語があると考えられるらしい。おもしろい。
このような、文末にロジック上はくるはずのない語がくることは台湾語には多い。この補語を導く“甲”だけでなく、“還”や“又”の意味の“擱(koh)”や、“講(kong)”などで終わることもある。これらは「まだなにか言いたいことがあるが、聞き手はそれをすでに理解している」ということを表すマーカーとだと考えられる。
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