私はカーライルに来てから、ずっとアパレル関係にいる。
そのため、年に一度「ストックテイク」、つまりは在庫確認や棚卸し作業をやらねばならない。
売場、在庫室、不良品あわせて在庫がどれだけあるかを、手作業で一つ一つ確認していく。
朝5時から開始し、今の職場だと3日かかる。

この他、毎週火曜に在庫全てをスキャナーでスキャンし、前の週に売れた商品と照らし合わせ、売れていないのに消えている商品がないか、あれば何かを把握する作業がある。
消えた商品は必ずある。
万引きだけは店をやっている以上、絶対に免れないのは会社も見込んでいるからである。
どの店舗も、常に在庫を管理しているはずで、うちの場合は私の同僚が100%一致するまで妥協しない人が1人いて、この人のおかげで在庫把握は完璧にズレが出ない。
だから、どこの店舗でもせめて98%-100%で把握、一致しているもんだと思ってきた。

なのに、最近になってマンチェスター店の在庫が実は30%わからないと判明。
毎年、毎週やっている在庫把握が70%しか合っていないのに、それでオッケーにしてきた本社の人間が一番アカンと私は考える。
70%合ってたら上出来ちゃう?だったのか、担当者がそれにメスを入れるのが単純に面倒くさかったからか…はたまた、報告そのものを誰も見ないまま今に至るのか、信じられないが、イギリス人社員なら驚かない私である。

何年もそうだったのに、今になって大騒ぎし始めた。
マネージャー、アシスタントマネージャーは「私達は必死にやっているが、スタッフの質が悪く、どんな手を尽くしても、スタッフをちゃんと働かせる事が出来ない。だから商品管理が難しい」と説明。
質が悪いんやったら、良いのに当たるまで探し続けんかいな…
それもアンタラの役割ちゃうんかい…
質が悪いスタッフを見抜けない見る目無き自分はマネージャーに向いていて、スタッフが全て悪いとするなら、トップのアンタが一番スタッフとしてアカンやんか…

30%がどこに消えたかだけでなく、セール商品ではないのに、勝手に値引きして売っている事実が分かったのは、先月頭にマンチェスター店からセール商品が3000点以上私のいる店に送られてきたことがキッカケだった。
抱えきれない量の在庫があるから、引き取って欲しいと言われ、うちの店舗で引き取る事にしたのであるが、それは全て去年のセール商品のみと私は条件を出した。
で、いざ来たら今年の春夏コレクションが値引きして入っていた。
え?どういう事?
私は意味が分からず、2歩3歩行ったり来たりしてしまった。
なんで、これを値引きして売って売れ残り扱いにしているのか…ならば、マンチェスター店はいつの商品を今現在春夏コレクションとして売っているのか…

直ぐにエリアマネージャーに連絡し、マンチェスター店に見に行ってもらったが、エリアマネージャー曰く「ちょっとぐちゃぐちゃ過ぎて収集が付かなさそうだから、一旦、保留で」と言った。
そう、まさにこれなのである。
自分が担当の時に、めちゃくちゃ面倒くさい出来事があった時、それは誰かが触るまで見なかった事にする事を平気で出来ちゃう鉄の心臓を持っているからこそ、それを見て見ぬふり出来ない人間がやるまで放置するのである。
まさに、己の大便が一回で流れなかったから待って再び流してみようではなく、そのまま出て次のヤツが流せばエエわ精神と全く同じなのである。

私は時に日本人とイギリス人の共存は可能か不可能か考えたりする。
しかし、やってくれる人は必ずいる。
少数派だけど、いる。
それが救いでやっていける。

私は前世は悪人だったに違いない。
だから今、こんな役割になっているのだと思う今日このごろ。

今日は照り焼きチキンバーガーを。
日本人だからこそ、染みる味がある。



人気ブログランキングへ