かつて世界では

その姿は醜く しかし美しくもあった

誰のために? 己のためだ

だが 私はそれを良しとしなかった

人に対して絶望していた

私はその解決を外へと求めた

それが何のために我々の前に現れたのか わからない

我々の世界は一つだけではない

多くの世界が 互いの存在を知覚せぬまま

重なり合って併存している

私は禁断のとびらを開いた

第十話 始めのシーンです

モルスと呼ばれる大地をお前達は見てきたはずだ

あれが私の世界の末路

私が扉(ゲート)を開いたことで多くの人やものが…

遥か彼方の次元へと消えていった

残ったのはモルスの地の廃墟と 私の半身だ…

私の半身はいずこかの次元に存在する

消えるとは?

私は愚かだった 愚かであるが故に全てを失った

私は残ったこの半身の消滅を願ったが

それは叶わなかった

神が私の犯した罪に下した罰なのだ…

私ができることは一つだけだった

犯した罪を償うという な

まず私が創ったのは

お前達が雲海と呼ぶものだ 雲海は接触した物質を分解し

(モルスの地が雲海の底にあった理由でしょうか)

次に私は生命の再生を行った

お前達がコアクリスタルと呼んでいる物質を

雲海へと放った

新たな生命核を形成した 生命核はやがて微細な生命体

やがて 宿した生命情報を基に

生み出された生命体は長い年月を経て

この過程こそが

世界樹そのものということでしょうか

我々はそうしてこの世界に誕生したのか…

また繰り返すのではないか?

また私のような者が現れるのではないか

その疑念を払うために

私はもう一つの計画を実行した

ブレイドは創られたものでした

このコアクリスタルは

ヒカリとメツのもの

私は残されたロゴスとプネウマに

ブレイドの管理を任せた

今はそう呼ばれているお前達のことだ

管理とは?

外界からの淘汰圧や 同調した

人間の生命体としての情報だけでなく

ロゴスとプネウマに送る機能を持っている

新たな進化コードをコアクリスタルへ送り返す

そのブレイドは やがて巨神獣(アルス)となり

次なる生命体を創出していく…

なんと遠大な…気の遠くなるような話じゃ…

元の世界の犠牲と引き替えに

だが僅かに生き残った者達もいた

お前達もモルスの地で見てきたはずだ

生きながらえた人の姿を

レックスが立ち止まって何かを拾うシーンがありました

本来コアクリスタルは

人の脳細胞の代わりとして生み出されたもの

永劫の命を求めた人の業の結晶だ

だがそれは ブレイドを 

巨神獣(アルス)を創り出す端緒ともなった

それを礎と見るか 犠牲と取るか…

そうして誕生した我々は

あなたが思うように変わっていたのでしょうか?

私には…とても…

あれもまたお前達の持つ心の側面だ

そしてあの男…マルベーニ

自分の中に 他人の中に…

誰かに定義して欲しいのだ

お前は何者なのか ということを

何と孤独な存在か…

しかし それもまた人なのだろう

お前達は

だから放置したのだ…

ロゴスとプネウマを持ち去ったことを

ブレイドとして実体化したロゴスが

世界を消滅させようとしたことを

なら何で…

運命?

私の罪は永久に償うことができない

だが 何かが変わった

(二人が同調した時から)

本来あり得るはずのない 再同調

そして命の共有

そして…

レックスよ…

遥か次元の彼方から漏れ出してくる

もしかしたら…世界は変わるかもしれない

ロゴスだ…

何だって

善も悪もない

アレを突き動かしているのは衝動だ

そうか…

レックス お前の望みは?

メツを止める

一発ぶん殴って それから…

サルベージャーの合言葉その6

まぁ オレはまだ飲める歳じゃないんだけど

プネウマ…

なんでしょう?

いいえ 感謝してます

神(とうさま)のおかげで私達はレックスに

皆に出会えた

クラウスはホムラに向けて手をかざします

プネウマの姿になったホムラ

役に立ててくれ

何だい?

その時 扉(ゲート)もまたこの世界から消えるだろう

お前達の力を行使できる時間は限られている

頼んだぞ

ほんの少しだけ微笑んだクラウス

プネウマと目を合わせたレックス

クラウスの名を呼び 最後に聞きます

今は…

そっか

レックスも伝えます

最後の最後に希望を持てたのでしょうか

世界が変わるかもしれない という希望

見送るクラウスが言葉にしたのは

自分を止めようとしてくれた人の名前でした