「俺は選ばれた男だ」



「え、誰に?」









この記事につづき、
元気に書いていきます。







映画や漫画の世界で、



「俺は選ばれた男だ」



この言葉が使われるシーンは、
パチンコ屋か競馬場が多い気がします。



なけなしの金をにぎり、
玉貸し機に札を入れ、馬券を買う。



どちらもほんの数分で、
何万円ものお金が闇の中へ吸い込まれていく。



「俺は選ばれた男だ」



そうつぶやきながら、
さらに金をつぎこんでいく。

 





「俺は選ばれた男だ」



誰に選ばれたのか?



「俺は選ばれた男だ」



何に選ばれたのか?



「俺は選ばれた男だ」



選ばれた先に何が待っているのか?



「俺は選ばれた男だ」



だから何なのか。








きっと彼は、
何かを待っている。



台に向かってつぶやきながら、
今ここでどこからか、
ものすごい幸運が自らのもとに訪れるのを待っている。



待っているから、
特別なことをしないでいる。



ただ怠惰に過ごして、
事が起こるのを待っている。



だけどもちろん、
何も起こらない。



ただ待っている人のことを、
人は選ばない。



だから何にも選ばれない。



選ばれないから望みは叶わない。



「いつかビッグになる」
「俺は選ばれた男だ」



この二つはセットで使われる。
漠とした曖昧模糊のふんわり雰囲気ワード。



何かになりたい、
何かに選ばれたい。



その思いだけは強くあろうとも、
「何か」がないからそれは叶わない。



いや、叶わないではない。
叶えない、が正しい。



ゴールのない道を行く。



ゴールがないから、
永遠に辿りつかない。



どこにも、辿りつけない。