【第1話】第24回セミナーコンテスト東京出場への道のつづき


使っていたパソコンの電源が落ちた。充電器が手元にないから資料が作れない。11時には飯田橋に着いていなければならない。今は9時。飯田橋までは電車で約45分。身支度をしなければならないし、資料を完成させなければならない。


「must」な事がありすぎて頭の中が真っ白になる。とにかく身支度をしないとどこにも行けない。いそいそと化粧や着替えを始める。急におなかがすいてきたので大急ぎでバナナを1本食べる。飲むヨーグルトを飲んで息をつく。


パソコンや書き散らかした紙をバッグに入れる。鏡を見て身だしなみをチェックした。あ、頭にしめじがない。急いでしめじを装着する。


「タクシー呼ぼうか?」かのえくんが気を利かせて言う。「駅のそばにタクシーいっぱいいるから大丈夫だよ、きっと。」せっかくの厚意を無下にする私。バッグを持ち、腕時計をして家を出る。


雨が降っている。二人で傘立てから傘を抜く。かのえくんもいっしょに家を出て見送ってくれる。


大きな道路に出てタクシーを探す。たくさんいるはずのタクシーが1台もいない。そもそもこの辺にタクシーなんていたっけ?道なりに歩く。かのえくんに手を振る。道路の先を見渡しタクシーを探す。


少し歩いてタクシーを発見。急いで乗り込み「急いで下さい」と運転手をせかす。雨の中タクシーはひた走る。私の心臓も早鐘を打つ。


つづく