歩き回って疲れたのでちょっと一休み…

私は布団の上で横になっている。

寝るにはまだ早い時刻。

体を休めるため、横になり本を読んでいた。


どうやらそのまま寝入ってしまったようだ。

「ハッ」

何かが動く気配に目が覚めた。

寝起きで頭がぼーっとする。

ふと、頭の横に気配を感じた。

猫のあびが何かを凝視している。

あの目は、獲物を視界に捉えた時のもの。

あびの視線が動く。

今にも飛びかかりそうな姿勢。

何かいるの?


その時、

飛翔する物体が私の視界に入ってきた。

やけに黒く大きいものの気配。

何かが飛んでいる。

蛾か?

私は横になったまま、

隣で寝ていたはずのかのえ君が、

必死に状況を把握しようとする姿を見ている。


そこで、あびが鳴き声を発した。

見開いた目。

獲物に飛びかかるかいなかの瀬戸際、

勢いよくふすまを開け、かのえ君がこう言った。

「わかった」

完全に状況を把握した彼の、強烈な一言。

「ゴキブリだ」


私たちは体を起こし、すかさず寝室から出る。

「しかも2匹いる」


狭い寝室の中、二人の頭上を飛び回っていたもの。

それは2匹のゴキブリだった。


彼に退治してもらったものの

怖くて、

私は未だ寝室に入れずにいる。