「自分で、ですか。」

 私にも、思い当たる節がある。

 公園でまぁくんと遊んでいると、つい、他の人の行動に合わせて

しまう。他の人たちが帰りだせば、まぁくんに帰ろうと促すし、まぁくんが

帰りたいそぶりを見せても、他の人に話しかけられていると、ベンチから

立ち上がれない。自分の行動を、つい、他の人に委ねてしまう。

 公園で遊ぶのが疲れるのは、帰宅してからそれを思い出して、ついつい

考えてしまうからかもしれない。

 せっかくの心地よさだったのに、すーっと、冷たい風が通りぬけていく。

 

 「間違った選択、間違った決断なんて、そうそう無いんですよ。」

 冷えた心を温かくするような、おじさんの声。

 

 「ほら、ああしておけば良かった、とか、あの時ああしたから、とか、

後で考えてくよくよすること、あるでしょう。間違った自分を許せない、って

いうようなの。

 もし、間違った選択、間違った決断をしているのだとしたら、それは、

「あの時にああしたこと」ではなくて、「後でくよくよすること」を指すのじゃ

ないかな。」

 

  続く