毎朝繰り返す、慌ただしさ。
親が準備に追われていても、
子は自分の世界に入り込む。
ヒーターの前に陣取って新聞を広げる子を
見ながら、たぶん準備していないと思いつつ、
親は子に聞いてみる。
「学校の準備できたの?」
「まだ」
「新聞読む前に準備して!」
「はーい。」
子は、返事をする。
でも、新聞を読み続ける。
準備は、後回し。
「返事したのに、どうして動かないの!」
親の怒鳴り声で、子は、しぶしぶ動き出す。
朝は、出掛けるまでが時間との戦い。
でも、子との戦いになってしまう。
ふと、気づく。
子は、返事をした。
でも、準備を始めるとは言っていない。
親の言っていることは、聞こえたよ、という返事。
親は、自分が言ったことに子が従うものだ!と
勘違いしている。
子のために言っている。
自分の都合のためにも言っている。
だから、従ってほしい。
そんな期待を抱いている。
子が自分の期待に沿わないから、怒鳴る。
子には、好きなことをさせてあげたい。
そう思っているはずなのに、「好きなこと」が
限定されている。
親の都合の範囲内での、親の想像が及ぶ範囲内での
「好きなこと」に。
親自身が子どもだった頃、その限定について、
どう思っていただろうか?
親は、自分が子どもの頃に感じた気持ちを思い出し、
解放するといい。
きっと、できる。
~加野瑞美(かのたまみ)~
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