GWが明けてにわかに感染が拡大しつつある麻疹。
その感染力の強さや、命に関わる合併症の数々。。。キングオブ感染症と言っても過言じゃないくらいです。
そんな麻疹ですが、何が一番怖いって、
正しく診断されないこと。
これは何度も配信してきたことですが、今の現役の医師は麻疹を知りません。
小児科医の僕ですがこれまでのキャリアで通算10例診たか診ないかってくらい。
僕らが生まれたころくらいまでは麻疹ってのはとてもポピュラーな感染症で、昔の医師は麻疹をたくさん診ていたので検査とかに頼ることなく診断していたそうです。
僕も研修医の時に1例外来で麻疹を診たとき、当時60歳くらいだった上司は見るなり「こりゃ麻疹じゃな」と一発診断していました。
でもワクチンの普及で麻疹は激減、それはとても良いことなんだけど、医師は麻疹を経験する機会を失い教科書にしか出てこない感染症になってしまった。
発熱して発疹があると麻疹ってのは教科書的には必ず疑うべき感染症なんだけど、いかんせん見たことがないため中々それと疑うことができない。
麻疹はインフルやコロナのような簡易検査キットがなく、血液検査で抗体価を調べればわかるけど結果が出るまで数日かかるため、その場の診察だけで診断する必要がある。
とかく現代の医師ってのは検査だけに頼りがちだし、そもそも麻疹の経験が圧倒的に乏しいため正しく診断できない。
感染力が強く治療法がないため即座に診断し自宅療養させることで蔓延を防ぐ必要があるのに、それが出来ない、これが麻疹の本当の恐ろしさなのです。
