広末涼子さんの一件をめぐり、「処方薬の影響ではないか?」という声が出ているのはご存知の方も多いと思います。
それに対し、テレビやネットでは様々な専門家がコメントしていますね。
その中で、個人的に少し驚いたのが、「処方薬の副作用ではない」「そんな副作用は考えにくい」と断言する専門家の存在です。
もちろん、薬の副作用は誰にでも必ず出るものではありませんし、正しく使えば症状改善に大きく役立つものです。
ですが「薬の副作用はそんなに簡単に出ない」「普通は大丈夫」と決めつける考え方には、正直、危うさを感じます。
もちろん、全ての人に副作用が出るわけではありません。ですが、飲み合わせや量、体質、その日の体調によっては、想定外の症状が出ることも珍しくありません。
眠気、ふらつき、意識障害、せん妄(もうろう状態)など…実際に薬の影響で日常生活に支障をきたすケースもあります。
今回の広末涼子さんの件が、仮に薬の影響だったかどうかは、もちろん専門的な検証が必要でしょう。
ですが、この件をきっかけに「薬は万能ではない」「副作用のリスクがある」という基本的な事実に、もう一度目を向ける機会になればと強く思います。
薬は正しく使えば頼もしい味方。
でも、飲みすぎたり、必要のない薬まで飲んでいたり、他の薬と飲み合わせが悪かったりすれば、体にとっては大きな負担にもなり得ます。
「薬の副作用かもしれない」という視点を持つこと。そして「本当にこの薬、全部必要?」と立ち止まって考えること。
それは患者さん自身はもちろん、医療に関わる全ての人にとって、これからもっと大切になっていく視点ではないでしょうか。
ちなみに、薬の副作用によって新たな症状が出てしまい、その症状に対してさらに薬を追加で処方することを「処方カスケード」と呼びます。
私も以前、週刊誌『FLASH』でこの「処方カスケード」について記事を書いたことがあります。興味がある方は、ぜひご一読ください。