働きマン (1) (モーニングKC (999))/安野 モヨコ

¥540
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最近、菅野美穂主演でドラマ化されたこの作品、ご存知の方も多いでしょう。
主人公・松方弘子は20代後半、独身。
週刊誌編集者として、プライベートを犠牲にして昼夜問わず働き続けます。はたから見ると「どうしてそこまで頑張るんだろう」という疑念すら感じさせるほどに。責任感とか使命感、達成感、正義感、充実感……そんな簡単な言葉で表すことのできない特別な感情がそこにはあるのでしょうか。それとも、理由などなく、ただ目の前に仕事があるから、それをやるだけかもしれません。とにかく松方はひたむきに、必死に仕事に取り組む「働きマン」です。
作中、松方の「私は仕事したな~って死にたい」という台詞があります。これは、自分が選んだ道を邁進し、仕事によって得られるものに大きな価値を感じている人ならではの言葉だと思います。与えられた仕事に義務感のみで取り組むと、同じような言葉でも「私は仕事しかなかった」になるのでないでしょうか。
でも、自分の進んでいる道が本当に正しいのかどうか、仕事をしているうちは、誰も答えなど出せないのかもしれません。ただ道を信じて前に進むのみ。
そして、ふと立ち止まったときに「仕事しかなかった」とならない何か、それが趣味でも恋愛でも、家庭でも、自分を支えてくれ、働く原動力ともなる何か。それらは往々にして、仕事と両立することが難しいとされる何か。しかしながら、それらの価値は、決して仕事とは比較できない何か。
松方も、仕事を優先させてしまうあまり、恋人との悲しい別離が訪れます。しかし、悲しみから松方を救ってくれたのも仕事でした。
仕事とプライベートのバランスというのは、男女問わず働いていくことにつきまとう永遠のテーマかもしれません。
また、作品内では、松方だけではなく、仕事よりプライベートを優先する人、女であることを最大限いかして仕事をする人、自分のやっている仕事が本当に正しいか悩む人、仕事に行き詰まりを感じる人、そして、結婚して家庭に入った人など、様々な人が登場し、その人の立場で各エピソードが描かれていきます。
きっと登場人物の誰かに自分や周囲の人の姿を重ねることができるでしょう。仕事で悩んだとき、進むべき道の見通しが悪くなったとき、心が折れてしまいそうなとき、是非手にとっていただきたい作品です。
余談ですが、松方が仕事に夢中になり、ターボチャージがかかるとき、「男スイッチ入ります」の言葉とともに、通常より高い集中力で仕事をこなします。
そう、「男スイッチ」なのです。
「仕事スイッチ」ではなく。
男も女も関係ない、働くとは、仕事とは、を描いた作品と言われていますが、やはり「仕事=男モード」と一般的に認識されている言葉を用いているところが、ちょっぴり寂しい気もしました。

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最近、菅野美穂主演でドラマ化されたこの作品、ご存知の方も多いでしょう。
主人公・松方弘子は20代後半、独身。
週刊誌編集者として、プライベートを犠牲にして昼夜問わず働き続けます。はたから見ると「どうしてそこまで頑張るんだろう」という疑念すら感じさせるほどに。責任感とか使命感、達成感、正義感、充実感……そんな簡単な言葉で表すことのできない特別な感情がそこにはあるのでしょうか。それとも、理由などなく、ただ目の前に仕事があるから、それをやるだけかもしれません。とにかく松方はひたむきに、必死に仕事に取り組む「働きマン」です。
作中、松方の「私は仕事したな~って死にたい」という台詞があります。これは、自分が選んだ道を邁進し、仕事によって得られるものに大きな価値を感じている人ならではの言葉だと思います。与えられた仕事に義務感のみで取り組むと、同じような言葉でも「私は仕事しかなかった」になるのでないでしょうか。
でも、自分の進んでいる道が本当に正しいのかどうか、仕事をしているうちは、誰も答えなど出せないのかもしれません。ただ道を信じて前に進むのみ。
そして、ふと立ち止まったときに「仕事しかなかった」とならない何か、それが趣味でも恋愛でも、家庭でも、自分を支えてくれ、働く原動力ともなる何か。それらは往々にして、仕事と両立することが難しいとされる何か。しかしながら、それらの価値は、決して仕事とは比較できない何か。
松方も、仕事を優先させてしまうあまり、恋人との悲しい別離が訪れます。しかし、悲しみから松方を救ってくれたのも仕事でした。
仕事とプライベートのバランスというのは、男女問わず働いていくことにつきまとう永遠のテーマかもしれません。
また、作品内では、松方だけではなく、仕事よりプライベートを優先する人、女であることを最大限いかして仕事をする人、自分のやっている仕事が本当に正しいか悩む人、仕事に行き詰まりを感じる人、そして、結婚して家庭に入った人など、様々な人が登場し、その人の立場で各エピソードが描かれていきます。
きっと登場人物の誰かに自分や周囲の人の姿を重ねることができるでしょう。仕事で悩んだとき、進むべき道の見通しが悪くなったとき、心が折れてしまいそうなとき、是非手にとっていただきたい作品です。
余談ですが、松方が仕事に夢中になり、ターボチャージがかかるとき、「男スイッチ入ります」の言葉とともに、通常より高い集中力で仕事をこなします。
そう、「男スイッチ」なのです。
「仕事スイッチ」ではなく。
男も女も関係ない、働くとは、仕事とは、を描いた作品と言われていますが、やはり「仕事=男モード」と一般的に認識されている言葉を用いているところが、ちょっぴり寂しい気もしました。