『美形かどうかは問題ではないのよ。美しくなくてもそう思い込むことによって、すべての女性が美しくなれるから』
—イネス・リグロン Frau2007.10より—
まだ小学生か、中学になりたての頃、パンプスは大人の象徴でした。ヒールの高いあの靴を闊歩する時、私もついに大人になるのだと妄想に胸脹らませたものです。とはいえ実のところおしゃれには疎かった子供時代。友達が読んでいるnon-noをちらっと見ては溜め息をついて、その世界の縁遠さに嘆いたりもしていました。
ミスユニバースを創出したトレーナーのイネスはこう続けます。
「日本の女の子たちが自分に自信がないのは、親が謙遜することでとてもネガティブに育てられているからだと思うの。そして、日本の男の人たちも女性を褒めるということがないわね。でも女性は『美しい』と言われることが本当に大事なの。(中略)…例えば私は特に美形ではないけれど、自分を美しいと信じるようにしているの。男の人たちが声をかけてくれるのも、私からそんな自信が滲み出ているからだと思うわ」
”綺麗”とか”可愛い”とは縁遠いと思い込んでいた少女時代、その頃の写真は実にぶすっとしたものばかり。そんな自分を鏡の中に覗き込んで「私ってなんて可愛い!将来性あるわ!」などと思うでしょうか。
二十歳を過ぎてある瞬間、「これじゃいけない」と思える機会があり、私は意識をプラスに変えました。自分のいいところを引き出すようにしようと心に決めて、そこからファッションや美容に目を向けるようになったのです。
パンプスを初めて履いたのは高校を卒業した時でした。卒業と誕生日の記念に親から贈られたその踵の高い靴は、私の人生に長い間寄り添い続けました。あのパンプスは今ではここにありませんが、ほんの少し視線を高く見せてくれたあの瞬間を私は忘れないと思います。
美しいということは、自分を肯定すること。背伸びした自分は少し未来を見ているのです。そこに何が見えるかは、意識次第、なのでしょう。
—イネス・リグロン Frau2007.10より—
まだ小学生か、中学になりたての頃、パンプスは大人の象徴でした。ヒールの高いあの靴を闊歩する時、私もついに大人になるのだと妄想に胸脹らませたものです。とはいえ実のところおしゃれには疎かった子供時代。友達が読んでいるnon-noをちらっと見ては溜め息をついて、その世界の縁遠さに嘆いたりもしていました。
ミスユニバースを創出したトレーナーのイネスはこう続けます。
「日本の女の子たちが自分に自信がないのは、親が謙遜することでとてもネガティブに育てられているからだと思うの。そして、日本の男の人たちも女性を褒めるということがないわね。でも女性は『美しい』と言われることが本当に大事なの。(中略)…例えば私は特に美形ではないけれど、自分を美しいと信じるようにしているの。男の人たちが声をかけてくれるのも、私からそんな自信が滲み出ているからだと思うわ」
”綺麗”とか”可愛い”とは縁遠いと思い込んでいた少女時代、その頃の写真は実にぶすっとしたものばかり。そんな自分を鏡の中に覗き込んで「私ってなんて可愛い!将来性あるわ!」などと思うでしょうか。
二十歳を過ぎてある瞬間、「これじゃいけない」と思える機会があり、私は意識をプラスに変えました。自分のいいところを引き出すようにしようと心に決めて、そこからファッションや美容に目を向けるようになったのです。
パンプスを初めて履いたのは高校を卒業した時でした。卒業と誕生日の記念に親から贈られたその踵の高い靴は、私の人生に長い間寄り添い続けました。あのパンプスは今ではここにありませんが、ほんの少し視線を高く見せてくれたあの瞬間を私は忘れないと思います。
美しいということは、自分を肯定すること。背伸びした自分は少し未来を見ているのです。そこに何が見えるかは、意識次第、なのでしょう。