東京の父(イメージ武将:

石田三成)いわく、

本日の日本は朝からずっと

フィギュア・ペアの

『りくりゅう』の話題で

持ちきりとのことですが、

日本の皆様はそれでいいのか、

私なんか昨日の晩からずっと

りくりゅう漬けでございますよ。

 

私だって昨日は

早寝したかったんです、

ですから早々に寝支度を整えて

「りくりゅうの演技を観たら

さっさと就寝する」計画でいたのが

・・・まさかあの二人が

あの流れであそこまでの

高得点をたたき出すとは・・・

 

 

 

あんなのもう最終滑走組まで

勝負の行く末を

見守るしかないでしょう・・・?

 

なお三浦璃来・木原龍一両選手の

フリーの演技が終わった瞬間、

私は彼らのなんというか

『表現者としての根性』

みたいなものに

感動していたのですが、

その隣でわが夫(英国人)は

『競技としてのフィギュア』の

面白さに突如打たれていたらしく

「待ってください、この後

何組出てくるんですか?

4組?ショートの点差は

どのくらいあるんですか?

日本のペアはここから

逆転を狙えるんですか?」

 

「まあ狙えはするが・・・

この後のペアは全組凄腕、

シーズンベストを出されたら

日本ペアはそもそも

ショート5位だから・・・」

 

「いやでもこれは

日本ペアのこの勢いに

吞まれるなってほうが無理ですよ、

間違いなく強烈なプレッシャーが

この後のペアにはかかっていますよ、

すごいですね、フィギュアとか

ペアとか採点内容について

何も知らない僕にさえ

日本の演技は『これは圧倒的』って

わかるレベルの出来でしたよ、

凄まじい心理戦!フィギュアって

駆け引きのゲームですね!」

 

・・・さてこんなことを

言っている夫ですが、

こやつはりくりゅうペアの

ショートの演技の時からずっと

「この二人は

付き合っているんですか?

なんなら

結婚しているんですか?」と

妙にうるさくて

私に嫌がられていました。

 

「そういうノイズは

選手の皆様に失礼だぞ、

黙ってろ、ちなみに

このふたりは別に

付き合ってはいないと思う」

 

「えっでもお互いを

好きでもないのに

こんな演技が

できるもんですか」

 

「君は映画を観ていて

恋人役の二人が私生活でも

絶対に付き合っていると

信じちゃうほうの人間か?」

 

「いやでもフィギュアのペアは

身体接触がどうしても

過剰になるじゃないですか、

好きじゃない相手とペアは

組めないと思うんですよね、

特に女性はそういうの

絶対に嫌がるでしょ」

 

「だからそれはノイズだ、

あと性別に基づく固定観念だ、

舌を噛んで黙っていろ」

 

さて本日の私と愛犬は

毒舌夫人とお散歩の日。

 

 

「私はね、今回の冬季五輪、

楽しんでいるわよ。ほら、

今までは英国代表が

敗退したらもう

終わりだったじゃない。

今回はね、あなたへの

義理のためにもね、私は

日本も応援しているから!

それであれね、日本って

冬季五輪で強いのね!

見所沢山で困っちゃうわ!」

 

「ではご覧になりましたか

昨日の日本のフィギュアペアを」

 

「・・・素晴らしかったわよ、

二人が滑り終えた瞬間に

メダルを確信したわよ、

すごい完成度だったわね、

でも一つ疑問があるんだけど

日本のあの女の子(三浦選手)って

どうして仕草がその・・・

演技後のそれがその・・・

あんなにママっぽいの・・・?」

 

ママっぽいって奥様。

 

「いやまあそれは昨日は

男子選手(木原選手)のほうが

泣き出してしまっていたので」

 

「それね、ショートの時から

不思議だったのよ、そりゃ

彼はリフトで失敗したわよ、

でもフィギュアのペアで

あの程度の失敗は普通に

起きることじゃない?

特にあのレベルの

スケーターならじゅうぶん

他で挽回可能っていうか・・・

そもそもリフトって

片側だけの失敗って

話でもないでしょ?

でもあの男の子、なんかもう

絶望的なまでに落ち込んで、

女の子のほうがずっと

慰めていたでしょ、それで

今回のフリーであの会心の演技、

で、また男の子が泣いちゃって、

それで女の子のほうがずっと

男の子をこう・・・

抱えて・・・撫でて・・・

あれはママの仕草よねえ?」

 

「・・・あの二人、実は

年齢差9歳なんですよね」

 

「・・・ああ!じゃあ

男の子が実はすごく若い?」

 

「いえ、女子の

三浦選手が年下です」

 

「えええー!年下で!

何よ不思議なペアねえー!」

 

帰宅してわが夫に

毒舌奥様のこの

「三浦選手はママっぽい」

発言を伝えたところ。

 

「ああ!ママ!

そうか、わかりました!」

 

「何がだよ」

 

「三浦選手は木原選手が

好きなんですよ!」

 

「だからそういう

ノイズは・・・」

 

「違います、ほらだから、

あの三浦選手が木原選手の

頭を胸に抱えて手を添える姿は

我々が本能的に『愛の姿』と

理解するものなんですよ、

キライな相手にはあんなこと

絶対にしませんよ、

そうでしょ?君、嫌いな男に

あんな真似しますか?」

 

「しませんね」

 

「そうでしょう、だから

あの二人の間には

絶対に愛が存在するんです、

それは恋愛的な意味では

ないかもしれない、

同志愛とかチーム愛とか

そういう愛かもしれない、

でもそうです、

母性も愛のうちです!

あれは!愛です!

 

まあでも私も二人の

あの姿には相当に

心を動かされましたよ。

 

他の代表選手たちも

本当にみんな強くて美しくて、

我々がオリンピックに求める

物語のすべてが

つまったかのような

2026年冬季五輪フィギュア・

ペア競技でございました。

 

 

今回の五輪、

フィギュア団体戦で

りくりゅうペアが

最初に登場した時

BBCの解説者の男性が

「このペアについて

ひとつだけ皆様に

説明するとしたら、

このペアではこちらの

女性のほうがボスです!

三浦選手は木原選手より

小さく若くキャリアも短い、

でもこの二人の関係では!

この小さな女性がボスです!」

と嬉々としてコメントしていたの、

あれって私の幻聴ですか?

 

 

 

 

でも私はあれから

三浦選手の佇まいに

ボスの迫力を

感じるようになりました

 

ボス、おめでとうございます

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