ギリシャはクレタ島には
猫がたくさんいました。
カフェやレストランの
屋外席に座っていると
必ず一度は猫が横に来る感じ。
どの猫も猫としての
手管をよくわかっていて
突然膝に乗って来たり
テーブルの上の食べ物を
さらっていったり
することはなく、
ゆっくりと人間の足元に
腰を下ろして
上目遣いにこちらを見上げ
小さな声で鳴いたりしてくる。
さてここで質問です。
こういう猫に、餌を・・・
つまり自分のお皿に残っている
食べ物を与えていいんですか・・・?
いやほら私は犬飼いで
以前は猫も飼っていたんですよ、
その立場からすると
『猫に人の食べ物を
与えてはいけません』が
猫への愛からして正解なんです。
でもさ!
この愛は猫には伝わらない!
「・・・ああ、お前、
ケチだわ」みたいな顔をして
猫たちはそこらへんもっと鷹揚な、
塩分濃度とかあんまり気にせず
猫と食べ物を共有する人のいる
テーブルに移動していってしまう・・・!
ちなみにわが夫(英国人)は
猫人気が高い人間で、
私と同じように猫に餌を
与えることはないものの
ふと気が付くと何故か猫が
頭をその足にすりすりしていたり
腰にぐりぐりしてきたりしている・・・
「どうしてだよ。私と
条件は同じはずだろ、
どうして猫は皆
君に密着していって
私からは距離をとるんだ」
こういう時の夫は
猫だけでなく
私の扱いにも長けていて
「たぶん僕は体から・・・
たぶん足のあたりから
猫が好むニオイを
発しているんじゃ
ないですかね?
魚とか乳製品系の・・・」
「ああ、なるほど、
それじゃ仕方ないな。
私は魚とかチーズみたいな
体臭とは無縁だからな」
「ええ、君はいつだって
花のような香りがしますよ」
さてところで数週間前
私は自宅近所の森で
確保しようと
あれには後日談があり、
実はあの後も私は執念深く
折を見ては子猫探索に
励んでいたのですが
ある日そこの
キャンプ場管理をしている
おじさまというか
おじいさま方に遭遇しまして。
私は件の猫はきっと
森にキャンプに来た人に
貰われていったのだろうと
考えておりましたので
「そういう話、利用者から
聞いていませんか」と尋ねたら
「その猫ってこのくらいの
大きさっていうか小ささ?
白と黒でちょっと毛の長い」
「その子ですその子です!」
「いや、あの子はね・・・」で
聞いた話というのが
あの子猫の母猫がこの夏
キャンプ場の奥の用具置き場に
住み着いてしまって
それで今回子猫を産んだ、と。
「え、待ってください、
でもすごく身ぎれいな
子猫でしたよ、だから
私はあの子は人間に
捨てられたものとばかり」
「母猫は一日中
子猫を舐めているもんだよ、
だから子猫ってのは
いつだってピカピカだよ」
で、キャンプ場としては
子猫がある程度
大きくなるまで待って・・・
つまり母子に過剰なストレスを
与えないように時期を選んで・・・
「明日、猫の保護団体が
母猫と子猫全部を
引き取りに来てくれるんだ」
皆様ご安心ください、
こちらの保護団体は
英国の猫好き諸氏の
寄付に基づき運営されており、
責任を持って母猫と子猫の
終の棲家を
見つけてくれること
間違いなし。
そうか・・・
あの子は捨て猫ではなく
母猫と暮らす野良だったか・・・
そういえばどうも
悲壮感に欠ける感じではあった・・・
クレタで見かけた猫たちも
悲壮感とは無縁というか
どの子もこの子も
「まあ我々は別に人間に
危害を加えられたりは
しませんし、ここらへん
海も近くていいところですし」
みたいな顔で
街をウロウロしておりました。
猫は良いですよね。
クレタ島の猫は
野良猫というより
地域猫みたいな
感じなのかと思いました
裏道に猫用の
小屋みたいなものがあって
『角を曲がった先の
お土産屋がこちらの猫小屋を
管理しています、寄付は
そちらで受け付けます』と
お知らせが貼ってあったりして
日本も昭和の時代の
後半までは・・・
いや平成の時代もか?
猫が街にいましたよね
なんだか少し懐かしい
猫と街の人との距離感でした
まあでも猫の
屋外暮らしは危険ですよと
言いたくなってしまうあなたも
人と猫が屋外で共存できる
街を夢見るアナタも
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