クリスマスが近くなると母が
パラフィン紙と厚紙を買ってきて
ケーキの型に合わせて切る作業が始まる
根気よく一枚一枚
パラフィン紙はスポンジケーキの中敷き
厚紙はデコレーションしたケーキを配るための必須アイテム
数にして十以上はあったよね
クリスマスに託つけて
御近所に年末のご挨拶をして回ってた
母の作るケーキは
スポンジケーキの段階ですでに美味しかった
何時も焼きたてを味見と称して
おやつに食べてた
デコレーションするためには熱くちゃダメだし焼いてから数日おいてしっとりさせてからじゃないといけないらしく
その時期の一番陽が当たらない寒い部屋には
ところ狭しとスポンジケーキが並んだ
一日に焼けても
せいぜい三個が精一杯と言いながら
せっせと卵を泡立てて
いつからか其処にバターも入るようになり
何処で食べるケーキよりも
母の焼いたケーキがホントに美味しかった
学校帰り…家から甘い香りが漂い
小走りで帰ったのが昨日の事のよう
クリスマスのスイーツといえば?
母の作るケーキには必ず
バラの花形をした生クリームが乗っていた
それがまたバニラの香りで
子供心にそのお花だけお腹一杯食べたいって
ヨダレ垂らしながら眺めてた
イチゴとバラの乗った
母のデコレーションケーキ
大事に大事に箱にいれて配ったあの日から
ずいぶん遠くに来ちゃったね
✨🎄✨
