東京は六本木。
新国立美術館での特別展「ミュシャ展」。
今日ご紹介の絵は
スラヴ叙事詩20作品の中の5番目です。
「ボヘミア王プシュミスル・オタカル2世」
<スラヴ王族の統一>
405×480㎝
テンペラ 油彩 カンヴァス
描かれている時代:1261年 1264年
舞台となった場所:ブラチスラヴァ(ハンガリー王国/現スロヴァキア)
真ん中に堂々と立つは
チェコの歴史の中でも傑出した王、オタカル2世です。
(在位 1253~1278年)
彼はダンテの神曲にも登場するほどの君主でした。
オタカル2世はプジェミセル家の人間であり
プラハを本拠地として一族は9世紀末にボヘミアを統一しました。
オタカル2世は1261年に
ハンガリー王ベーラ4世の孫クンフタと結婚します。
それにより今まで敵対関係にあった
ハンガリーとの関係をよりよく改善していきます。
さらにオタカル2世は自分の姪をハンガリーに嫁がせ
両国の関係をより強固なものとしていきます。
絵の場面は
ハンガリーの王子と自分の姪、
新郎新婦を引き合わせている場面です。
結婚式の贈り物の品々です。
東方教会の祭具です。
この絵は、何とも不思議な魔力を持った絵でしてね、
絵の手前の階段から
自分が絵に入っていけそうな感じがするのです。
スラヴ叙事詩全般に言える事なのですが
どこまでが絵なのか分からなくなり
どこからでも絵の中に入っていけそうな
何とも言えない錯覚を起こさせるのがスラブ叙事詩魔力です。
さて、この絵の主人公とも言える
ボヘミア王のオタカル2世ですが
スラヴ民族統一の崇高なる夢の現実を望みつつも
マルヒフェルト(オーストリア)の戦いでドイツ王の軍隊と戦い一命を落とします。
勝利したのはルドルフ1世。
その後、ルドルフ1世は大きく大きく勢力を伸ばし
ハプスブルグ家がヨーロッパの有力家系に飛躍するきっかけになりました。
そうです、ハプスブルグ家と言えばマリー・アントワネットの実家です。
勝利したルドルフ1世が、これまた賢い人で
ボヘミア王オタカル2世の未亡人となったクンフタとの和睦をはかります。
オタカル2世とクンフタの間の息子と自分の娘との結婚の約束も取り付けます。
ヨーロッパの歴史は戦いと政治結婚の繰り返しなのですが
知れば知る程に面白い世界です。
この後を語り出すと
またまた純子さんは延々と書いてしまいますので
今日のブログは、これにて、おしまいです。
明日はスラヴ叙事詩の6番目の絵をご紹介致しましょう。

「ミュシャ展」
スラヴ叙事詩の解説鑑賞付き個人セッション
http://ameblo.mom/peroko-0221/entry-12255783660.html
2017年6月5日迄
ライフメソッドアドバイザー 山下純子


