■クローンがいたら、どうするか?

先日、井浦新さん主演の映画「徒花-ADABANA-」を拝見しました。
(※マスコミ試写で)

 

 

クローンを扱った作品ではありますが、

これまでのクローン作品とは一味違った、趣のある作品でした。

 

<裕福な家庭で育ち、理想的な家族を築いている新次(井浦新)は、

死の危険が伴う病気になり、病院で療養していた。

新次は、一部の恵まれた上層階級の人間だけが治療のために提供される

もう一人のクローンの自分“それ”と対面し、

純粋で知的な“それ”にのめりこんでいく。>

現代人は「自分らしさ」を失いながら生きている。

それで、自分嫌いになってしまっている人もいる。

 

そんな中、自分とそっくりのクローンは、自分の特技、特徴を生かし、自分らしく生きていたら……。

 

人って環境や教育によっても随分、変わってくるから、もし自分らしくいられる環境、教育で大人になっていたら、「今の自分」とどう違うのか。

 

それは、「自分とクローン」というよりも、どれも自分で

「パラレルワールドによって違う自分」にすら思えるところもあるのかもしれません。

 

しかも、外の世界を知らないクローンは純粋無垢で「穢れのない自分のまま」だったら、そんな自分を見たときに、どう思うのか。

 

個人的に、もしそんな存在がいたら、たくさん対話をして、自分の失ったものを理解し、軌道修正したくなってくるかも。

 

ただ、結局、今の自分は「この世界で生きていくための術を持った自分」だから(警戒心とかも大事ですしね)、「クローンの自分」が理想的だったとしても、その自分でこの世界を生きていけるかどうかというと、分からないですよね。

 

だから、最終的には、今の自己を肯定するところもあるのかもしれません。

(※それは、心の穢れを肯定する、という意味ではなく、それはきちんと浄化していったほうがいいでしょうが)

 

それはそうと、どんな理由であれ、自分のために自分のクローンを犠牲にできるのか、というと、倫理観によって変わってきますよね。

 

クローンを人間とみるのか、道具(それ)としてみるのか。

 

もちろん私は、もし自分のクローンがいたとしても、自分の犠牲になんてしないで、その存在はその存在で幸せに生きていてほしい、と思うもの(それが、自分にとって理想の姿ならなおさら)。

 

それでも、例えば自分が片腕を失ったとして、クローンの腕をもらえたら、不自由なく暮らせる場合、どうするのか?みたいなケースもあり得るわけで。
(それでも、クローンの幸せを願い、自分は片腕がないまま、ずっと生きていくか?みたいな)
 
そう思うと、そもそもクローンなんていない方が葛藤や悩みがない分、生きやすいかもしれない、なんて、振り出しに戻るような結論になるわけですが(笑)。
 
ただ、個人的には、クローンであれ、他人であれ、動物であれ、「心(ハート)のある存在」であるのであれば、自分のために犠牲にしたくないし、誰もが誰かの犠牲になるべきではないと思うものです。
 
とにかくこの作品を見ると、色々なことを考えてしまいます。
 
だからこそ、世に出すべきいい作品だと思ったものです。
興味のある方は、見てみてはいかがでしょうか。
 
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