能meets美馬教室 ブログ企画② その2 | 能meets

能meets

観世流能楽師 林本大による
わかりにくいからこそ面白い能の、わかりやすく「濃密」な講座。
「能が皆さまに会いに行く」をモットーに大阪・東京・高知・栃木、他(福岡、長崎、札幌)で開催。
全国展開中!
スタッフ運営。

涼しい風が吹く徳島県にある安楽寺。
9月26日残念ながら無観客となりましたが、
林本先生の美馬教室の皆さんの発表会形式のお稽古本番当日です。
 
午前中から本番さながらに舞台の準備をされる皆さん。
前回も林本先生にお聞きしましたが、この美馬教室と佐賀の呼子の教室の発表会は先生主体ではなく、お社中の方々が企画や会場の手配、当日のお弁当などすべて準備をされるという形態だそうです。
 
櫻間さんのご主人は美馬教室の会長。
見台の置き方など前からもチェックされています。
そしてご夫婦でお稽古。
楽屋からも皆さんの謡が聞こえてきていました。
 

 

まずは羽衣、そして経正の素謡。

教室の皆さまだけで謡われます。

 

羽衣リハーサル時の音の迷いが当日は吹っ切れていたように思いますと先生。

男女混合なのでどうしても音の問題は出てくるんですね。

経正は、三橋さん成田さんのシテとワキがお稽古されたことがよくわかってとても良かったと、先生。

地謡もそれを盛り上げていたと思います。

 

 

素謡の経正から、仕舞の経正という興味深い流れ。

猪尾さんが、自信を持って勇壮に舞われていたのが印象的でした。

そして続いて趣のある曲、班女を櫻間さんの奥様。この流れも面白い曲順でした。

 

猪尾さんの経正「冷静に舞えていて良かったですね」と先生。

 

櫻間さんの奥様の班女「前日のお稽古で申し上げたことをちゃんとやろういう意思が伝わってきました」と先生。

 

 

間のめくりやも皆さんで分担されます。

これも全て決めてやっているんですね。

 

 


 

素謡の小鍛冶と安達原

両方先生が入ります。

「シテもワキも度胸がついてきましたね。少々間違っても昔のように声が小さく不安になっていくことがなくなっていて、経験を積まれていることがわかります。」と先生。

 

お稽古、そして自主練習と、毎年の発表会の賜物ですね。

スタッフも聞いていて、声の力を去年以上に感じました。

 

仕舞

成田さんの高砂「気合が入っていたと思います。お年を考えると覚えることも大変なのに何度も何度も繰り返し練習され、身体にしみ込んだものを出されているという印象です」と先生

 

三橋さんの岩船「かっこたるものがあるという感じで、自信がついていっているのが感じられてとても良かったです」と先生。

 

櫻間さんの猩々「身体が覚えているといった感じで、稽古より体の動きも大きくされてダイナミックに見えたと思います」と先生。

 

 
やはり、お稽古よりも本番。
普段のお稽古場と、能舞台では、そして着物を着ていることなどで気が入るのだと思います。
 
最後は先生の番外仕舞「鞍馬天狗」
皆さんの舞台に応えるように舞われている姿が印象的でした。
 

 

出演されていない方々が、舞台の脇から見ている姿…

皆さん本当にお能が大好きなのだと思います。

 

 

とても素晴らしいお舞台だったので、お客様をたくさんお呼びして開催出来なかったことが残念ですが、皆さんはそれでも舞台で出来たことや、発表会形式をとったことで達成感があったようです。

「できて良かった」との声が上がっていて、終演後の楽屋でもとてもいい笑顔でした。

 

 
恒例の記念撮影。
櫻間さんの奥様は、林本先生の以前にご指導されていた高橋先生のお写真を胸に。
羽衣は、高橋先生のお好きな曲だったそうです。
なので、最初の曲に選ばれたんですね。
 
最後…舞台の毛氈や見台を片付けた後に皆さんが楽屋の片づけをされている中…ご自身で用意された布で先に楽屋の荷物をまとめてしまった成田さんが、黙々と舞台や廊下の拭き掃除をされていました。
素敵な姿勢です。
 
美馬教室の皆さんはちゃんと役割分担があり、皆さんで教室の存続やお稽古の仕方、発表会の在り方を考えてらっしゃいます。
 
 
帰り道「さぁ次はなにを」そんな声がすでに。
去年から今年の皆さんの努力や、舞台に懸ける気持ちを感じ、その姿勢を見ることが出来て、ますます美馬教室の皆さんのファンになりました。
 
来年はたくさんのお客様の前で成果が発表できますよう。