皆様こんにちは。栄養を科学する抗加齢歯科医、森永宏喜です。
自費研フェスティバル2024」という大きなイベントが、10月4日から6日まで東京の池袋にあるサンシャインシティで行われました。その中で、日本美容内科学会も同時開催され、私もそこで話をさせていただきました。日本アンチエイジング歯科学会や日本抗加齢医学会で長くご指導頂いている青木晃先生が理事長を務める、昨年設立された注目の学会です。
美容内科は、科学的に証明された治療法で健康寿命を伸ばすことを目指していて、今回はその知識を深めるためのプログラムが準備されました。特に注目されたのは、エクソソームやNAD+、NMNといった点滴治療についてのセッションでした(これについては別途紹介します)が、私が参加した歯科と美容内科の関係についてのセッションでも、非常に興味深い議論ができました。
アンチエイジング領域に限らず議論になる、いわば古くて新しい問題が「法的に、どこまで歯科で取り組めるのか」ということ。
日本では口腔領域の改善という目的がハッキリしていれば歯科医師がそれ以外の部位にアプローチをすることは認められていて、これは世界的にみて自由度が高い部類といえます。
たとえば、虫歯の痛みを抑えるために、手の親指と人差し指の間のくぼみ付近のツボである合谷(ごうこく)に歯科医師が鍼(ハリ)を打つことは法的に何ら問題はありません。歯周病などの口腔の炎症性疾患や、口腔領域の外科手術の治癒促進に高濃度ビタミンC点滴などを用いることもモチロンOKです。
筋肉の過緊張などを和らげるのにボツリヌス注射は有効で、咀嚼筋である咬筋への応用や、笑った時に歯茎が大きく見えてしまうガミースマイルの改善などが歯科で行われます。
そして、この治療は額のしわ取りにも有効なのですが、歯科でこれを実施すると法的にかなり怪しくなります。口腔との関係が全く無いとはいえないまでも、かなり不明瞭になって来るからです。
手よりも額の方が、口腔との物理的な距離は近いですが、問題そこではないということ。近い・遠いではないのです。同じように、点滴療法でも「口腔の視点」が欠けていればそれはNGとなります。
私たち歯科では、あくまで口腔の改善をを出発点とした全身へのアプローチが求められます。最近は医療広告ガイドラインに基づいたネットパトロールも強化されていますので、先進的な取り組みをしている医療機関ほど、広報・宣伝活動にはよくよく注意する必要があるでしょう。
来月開催の点滴療法研究会歯科向けセミナーでは、この辺りの注意点・対策もしっかり触れさせて頂きます。ご興味あれば是非ご参加ください。
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