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野生動物で初の新型コロナ感染を確認、野生のミンクで
12/18(金) 7:15配信
感染が広がったミンク農場の近くで確認、周辺の他の野生動物は陰性
野生動物の新型コロナウイルス感染が初めて確認された。米農務省の発表によると、新型コロナウイルスに感染したミンクを飼育していた毛皮農場の周辺で、野生動物の検査を行った結果、ユタ州で野生のミンク1匹の感染が確認されたという。
検査を担当した米農務省国立獣医学研究所は、野生のミンクから検出されたウイルス株は、ユタ州の毛皮農場のミンクから検出されたウイルス株と「区別が付かない」と述べている。 米国ではユタ州、ウィスコンシン州、オレゴン州、ミシガン州にある16の毛皮農場でミンクの感染が確認されており、感染数はユタ州が最も多い。感染が広がった毛皮農場の周辺でミンクやアライグマ、スカンクといった野生動物の検査を行ってきたが、これまで感染は確認されていなかった。
ユタ州の獣医師ディーン・テイラー氏は、このミンクは「被害を受けた農場のすぐ近く」で捕獲した個体だと説明している。周辺で捕獲されたほかの野生動物はすべて陰性だった。 米農務省動植物検疫所は発表資料のなかで、「現時点では、ミンクの感染が確認された農場周辺の野生動物にSARS-CoV-2(新型コロナウイルスの正式名称)が拡大あるいは定着している証拠はありません」と述べている。
新型コロナウイルスの感染は、飼育下にあるライオンやトラ、ユキヒョウ、ペットのイヌとネコでも確認されている。科学者たちは感染しやすい動物を特定しようと努めており、特に絶滅危惧種や人間に感染させる可能性がある種に注目している。しかし、これまで野生動物の感染は確認されていなかった。
米農務省の広報担当者リンジー・コール氏は「ヨーロッパなどの毛皮農場で発生した感染爆発は、飼育下のミンクがSARS-CoV-2に感染しやすいことを示唆しており、野生のミンクも感染しやすい可能性は十分にあります」と述べている。「今回の結果は、感染が確認された農場周辺の監視を継続すること、野生動物に感染が拡大しないよう対策を講じることの重要性を実証しています」 今回感染が確認された野生のミンクが、毛皮農場の感染個体とどのように接触したかは不明だ。
北米には、野生のミンクの大きな個体群が生息しており、米農務省は感染拡大を阻止すると約束しているが、具体的な戦略は発表していない。
ミンクを巡る世界の状況
カナダでも12月に入り、ブリティッシュコロンビア州フレイザーバレーの毛皮農場で、飼育下のミンクの感染が初めて確認された。ヨーロッパ最大のミンク毛皮の生産国であるデンマークをはじめ、ヨーロッパでは2020年春以降、1000万匹を超えるミンクが、感染拡大を阻止するために殺処分されている。
オランダは12月に入り、ミンク400万匹の殺処分を完了し、ミンク産業に終止符を打った。スペインとギリシャでも、感染が確認された農場で飼育されていたミンク10万匹以上が殺処分された。各国の当局は、いずれのケースも農場労働者からミンクに感染したという見解を示している。
一方で、デンマークではゲノム解析によって、ミンクから農場労働者に感染した例が明らかになった。ミンクの間で拡大したウイルス株が地元のコミュニティーに入り込んだのだ。200人以上の感染者が農場のミンクと関連して新型コロナウイルスに感染していたことが判明。そのうち12人のウイルスは独自の変異株で、デンマーク当局は開発中のワクチンの有効性が弱まるかもしれないという懸念を訴えた。
世界保健機関(WHO)はこの変異株について、「中和抗体に対する感受性が中程度に低下している」と説明。その結果、デンマークは国内で飼育されている1500万匹以上のミンクすべてを殺処分することを決断した。
国際毛皮連盟の広報担当者マイク・ブラウン氏は「米国の毛皮農場は、人と動物の両方のために、厳格なバイオセキュリティーの手順に従っています」と述べたうえで、野生のミンクが感染した今回の事例について、米農務省に詳細な情報を求めているところだと説明した。ブラウン氏によれば、米国の主要な毛皮業界団体である米国毛皮委員会も業界と協力し、まだ試験前ではあるものの、ミンク用の新型コロナウイルスワクチンの開発に取り組んでいるという。
ユタ州の獣医師であるテイラー氏は、自身のペットについて心配している人々へのアドバイスはこれまでと変わらないと話す。「人と同じように扱ってください」。可能な限り、自宅の敷地内で飼い、「家庭内で誰かが病気になったら、ペットと距離を取るようにしてください」

