静かに寄り添ってくれる本という存在には幾たびも救われているのですが、また一冊大切にしたい作品に出会いました。
【 了読 】
『 わたしの知る花 』作者 町田そのこ(中央公論新社出版)
2024年7月22日第一刷発行
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突然街に現れて公園で絵を描いている怪しげにも見える謎に包まれたおじいさん。
そのおじいさんをめぐり、一人の人の切なる思いが花々とともに美しく浮かび上がる物語。
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全5章から成る連作集で三世代の家族の中それぞれが抱える苦悩やつながりが描かれていて、語り手が章ごとに変わるのもそれぞれの人物を知ることができ、物語の世界の中が鮮やかに見えるようでした。
とても切ない恋愛がテーマのひとつとして大きくあり、それ以外にも過干渉な母との親子関係、お子さんのいない未来を選んだご夫婦の話など、どれも共感できたり悲しくなったり、涙がほろほろと何度もこぼれました。
途中からはとにかく不器用なおじいさんも登場して、偏屈おじいさんという表現が合っているかわからないのですが、不器用ながらまっすぐな姿が描かれていて、じんと心に残りました。

最後には全てがつながってひとつの大きな物語となっていることに気付いてからは一層人と人との縁強さも感じて、読み終わったときには優しさに抱きしめられるような、そんな感覚になりました。
この本をひと言で表すなら、愛だと思います。
他人からどんな生き方に見えていたとしても、自分とかかわってきてくれたその人こそを信じていようと心を強くしてくれる、余韻からじんわり心温まる、そんな本です。
咲き方は、人それぞれ。
見る人や見られる角度によって随分と捉え方が変わるものですが、自分と接してくれた人、目の前にいる人へ想ったことが、わたしの知る人、わたしの知る花、なのですね。
自分自身もまっすぐに生きていきたい、そばにいて欲しい人がそばにいてくれることってしあわせなことで、大切な人がいるからこそ心丈夫にいられるのだと改めて考えるきっかけにもなりました。
装幀のカバーデザインも目を惹きますし、ずっと撫でていたくなってしまう手触りのもの。
読み終わってブックカバーをかけるべくカバーを外してみたところ、思いがけず物語につながる仕掛けがあってこんなところも素敵だなと幸せなため息が溢れました。
わたしの知る花がわたしにとって初めての町田そのこさんの作品なので、もっといろんな物語を読んでみたいと思います。
【 読書のおとも 】
・恵みのしずく(ROKUMEIKAN)
・紅茶 オランジェリー(TEA POND)
いただきもののROKUMEIKANのフルーツゼリー、恵みのしずくをTEA PONDのデカフェティーと合わせていただきました。
フレーバーのフルーツを模ったグミのようなゼリー、フルーツのフレッシュ感がたっぷりで本当に美味しくて大好きです♡
もともと社交場として明治時代に建てられた鹿鳴館。
西洋文化が広がる場としての役割も担っていたそうで、その趣を大切に西洋菓子 鹿鳴館としてお菓子作りをされていて、ほかにもリーフパイなども人気です☺︎
TEA PONDにギフト選びに伺ったときに、デカフェでオレンジティーってあんまりないかも?と思い自宅用に持ち帰りました。
ほろ苦い柑橘の良さと紅茶の渋みを感じられるお茶で、フルーツゼリーにもよく合って美味しかったです。
テトラ型のティーバッグが2つ入りのTea for Twoという規格で販売されていて、お菓子のギフトに添えるにもお味を試すにもちょうど良いサイズ感で気に入っています♪




