第6話・後編

逃亡不可。涙目で毟り取られた不倫女の全財産


「この場での混乱を避けたいのであれば、今すぐ場所を移して書面にサインをいただきましょう」


佐藤弁護士の冷徹な宣告が、カフェテラスに響く。

周りの同僚たちからの「信じられない」「泥棒猫だったのね」という軽蔑の視線に耐えかねたのか、三浦香織は真っ青な顔で、蚊の鳴くような声で「……わかりました」と呟いた。


近くの貸し会議室に移動し、テーブルを挟んで対峙する。

さっきまでの小綺麗なOLの余裕は消え失せ、彼女はただガタガタと指先を震わせていた。


「あの……、300万円なんて、そんな大金すぐに払えません。健一さんが勝手に私に尽くしてくれただけなのに、なんで私だけこんな目に遭わなきゃいけないんですか!」


ここにきてもなお、涙を浮かべて被害者ぶる女。

しかし、私の心には一ミリの同情も湧かない。私たちの生活費を掠め取ってブランド品を買い漁っていた過去は消えないのだ。


「払えない、ですか」

私は冷たい笑みを浮かべ、佐藤弁護士に目配せをした。


「三浦さん。あなたが健一さんのカードで購入させ、フリマアプリで密かに転売して現金化していた履歴も、すべてこちらで把握しています。その転売用口座の残高、そして現在の貯蓄額、合わせて約250万円ほどありますよね?」


佐藤弁護士が突きつけたデータを見て、三浦香織の顔が絶望に染まった。

隠れてコソコソ貯め込んでいた全財産を、完全にロックオンされたのだ。


今ここですぐに250万円を振り込み、残りの50万円を分割で支払う誓約書にサインしなさい。さもなければ、今すぐあなたのご実家と、そのバッグを持って出勤している今の会社へ、この証拠一式をぶち撒けます」


実家と新しい会社にだけは知られたくない――その一心だったのだろう。

三浦香織は涙をボロボロとこぼしながら、震える手でスマホを操作し、その場で250万円の即時振込手続きを行った。そして、残額の支払い誓約書に力なくサインをした。


こうして、我が家を壊した不倫女の全財産を毟り取ることに成功した。

しかし、これで私の気が済んだわけではない。彼女の社内での噂は、あのカフェにいた同僚たちの口から瞬く間に広がるだろう。社会的破滅はこれからだ。


夫の健一、狂気の義実家、そして不倫女・三浦香織。

私から全てを奪おうとした者たちへの制裁は、これで全て完了した。


いよいよ次が最終回。すべての泥沼にケリをつけ、私が手に入れた本当の「結末」とは――。


(第7話・最終回へ続く)




✒️ 管理人コラム

ついに不倫女への制裁が完了しました!勝手に貢がれたと言い訳する女から、転売口座まで暴いて全財産の250万円をその場で吐き出させる美咲さんの徹底ぶり、本当にスカッとしましたね!

お金だけでなく、今の会社での居場所も失うことになるのは間違いありません。自業自得の結末です。


夫の自己破産、義実家の一括請求、そして不倫女の全財産没収。すべての復讐劇を終えた美咲さんですが、物語はいよいよ次回、最終回(第7話)を迎えます!

離婚届を突きつけられた夫のその後、そして美咲さんがこれから歩む新しい人生とは……?

ここまで応援してくださった皆さんの感想や、最終回への期待をぜひコメント欄で教えてくださいね!