一人で仕事をしていると、違った視線からの対処というのを見る機会がありません




開業前に考えていたほど、それで困る、ということは幸いにも今のところないのですが、どうも最近気がつくと新聞の人生相談を好んで読んでいる自分がいました






これは別の角度からの視点を欲しているのか、あるいは、単なる覗き趣味なのか






以前は体験記なども、旅日記意外は読む習慣がなかったのですが、鍼灸の学校で「(疾患に特有の)どんな不自由があるかわからなくて、施術ができるわけがない」というある先生の勧めで、積極的に闘病記を読むようになりました




体験記には、日常生活での思いがけない不自由が描かれていて、これは確かに大変に勉強になります




自分が体験できる病気は限られていますし、日常生活での不自由というのは、意外に理解しにくいものなのです








さて、先日は、こんな相談を読みました


「主人の夫が頻繁に訪ねてくるので困っています。家のローンもあって、経済的に余裕がないのに昼夜と外食した上に、お土産まで持たせるのは負担です。普段はやりくりをしておかずも工夫しているのに、自宅で食べようといっても、外食したいというのを、主人もとめてくれません」






大変なことになっていますね。さぞやお困りでしょう。これに対する答えを読む前に、どうするべきか少し考えてみたりします






回答者のコメントは「あなたは優しい人ですね。毎回お土産まで持たせる必要はないのでは?ローンで大変だということを先ずは告げて、外食を減らしてもらってはどうでしょう?ご主人が黙認しているということですので、話してみて状況が変わらなければ、外食費用はご主人のおこづかいから出してもらいましょう」




すごい!そうか、ご主人のおこづかいね。そうなれば、ご主人も黙ってはいられまい。うんうん、とうなずく






たまに、CCで、メールの返事を送ってくれる友人のメールも大変にタメになります






「そうか、こうやって、まず双方を労った上で、期待するけれども無理はしないように、しっかりと伝える、と。その上で最後に自分の状況を書く、と。ふんふん」






理論を100ページ読むよりも、実際のケーススタディーの方が理解が早いものです






東洋医学の証には、何百もの組み合わせがあるのですが、それを覚える際にも、特定の症状が出ている人は、何歳ぐらいで、職業は何、どういう生活をしていて、どういった行動に出やすいか、といった人物像をいくつも考えて行きました




例えば、「30歳、男性。大きなプロジェクトに参加していたが、派閥抗争に巻き込まれて完成間際にチームからはずされる。ため息が増えたという自覚があり、最近では昼食の弁当を買うにも迷ってしまう」というような






私にとっては、どういった原因が重なって、どことどこに支障がでるのか、ということを理解するためには、結果として出ている下痢、寝汗、めまい、のような症状を覚えるより、モデルケースを考える方が想像が波及しやすく、頭に残りやすかったのです






ですから、逆に人生相談から、この方はきっと、こんな症状を抱えていらっしゃるだろうという想像もしますし、患者さんの生活背景というのは非常に重要です






こうやってみると、職業病とも、仕事熱心とも、根っからの人の身体好き(自画自賛の嵐)とも見えますが、やはりただの覗き趣味でしょうね





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